あなたの年金手帳は何色ですか?手帳の色でチェックポイントが変わります
年金加入記録の統合もれが問題になってから約1年が経ちました。社会保険庁の発表によると、今年3月までに未統合記録のうち1,898万件は統合済みや死亡、脱退手当金として受給済の記録であることが判明し、1,172万件は持ち主と思われる人に「ねんきん特別便」が送付されました。

一方で、約2,025万件の記録は突合せ等では解明できなかったということです。社会保険庁では4月以降も持ち主不明の約2,025万件の記録解明作業を進め、さらに「ねんきん特別便」も4月からは年金の受給者へ送付が開始され、その後は現役加入者の全員に送付される予定です。

そこで今回は、もう1度自分の年金加入記録を確認するポイントをご案内しましょう。まだ持ち主が見つからない年金の加入記録。もしかしたらあなたの記録が含まれているかもしれません。

老齢年金の受給資格期間のおさらい

ここで老齢年金をもらうために必要な受給資格期間について、おさらいしましょう。

日本の年金制度は、原則20歳以上の人が主に働き方によって第1号~第3号被保険者のいずれかの種別で加入する制度です。例えば、20歳になったとき学生だったため第1号被保険者だった人も、卒業後、会社員になれば厚生年金に加入するため第2号被保険者に種別が変わります。自分で加入する種別や制度を選択することができません。

このため、老齢年金の受給資格期間は国民年金、厚生年金、共済年金の全ての加入期間を合計して25年以上あれば満たすことができ、「どの制度に何年加入していたか」により、もらえる老齢年金の種類と金額が決まります。

また受給資格期間に算入できるのは原則として保険料を納めた期間ですが、保険料の免除を受けた期間やカラ期間など、保険料を納めていなくても算入できる期間があります。詳細は「35歳まで!年金加入期間を必ずチェック」をご覧下さい。

こんな場合は要注意!
~加入期間が抜けていることの多いケース

加入記録を確認するため、「ねんきん特別便」の送付は昨年12月から始まりました。昨年12月から今年3月までの間に青色の封書で「ねんきん特別便」が届いた人は、いわゆる宙に浮いた加入記録の持ち主である可能性の高い人です。

年金加入記録が抜けている可能性の高いのは、転職などで加入制度が変わったことがある場合がほとんどです。具体的にどんなケースがあるのかをみていきましょう。

年金制度に加入すると、種別を問わず原則1人に1冊、「年金手帳」が交付されます。初めて年金制度に加入したときに交付された年金手帳は、転職時に新しく勤務する会社に提出しなければなりません。

転職時に年金手帳の提出をしていないと、年金手帳が新たに発行されてしまい、手帳ごとの加入記録が別人の記録として管理されてしまいます。手元に2冊以上の年金手帳がある場合は、加入記録がつながっていない可能性がありますので要注意です。

年金手帳は1冊の場合でも、会社を退職してから時間をおいて再就職した場合は、会社をやめた後、厚生年金から国民年金に加入する制度が変わります(市町村の窓口で手続きが必要です)。その後再就職をして再び厚生年金に加入すると、厚生年金と国民年金の加入記録がつながっていない可能性があります。

では、なぜこのような事態が起こるのでしょうか。現在、年金制度に加入している人には1人につき1つの「基礎年金番号」が設けられています。基礎年金番号が導入されたのは平成9年1月で、原則として、当時加入していた制度の年金制度の番号が基礎年金番号になっています。平成9年1月以降年金制度に加入した人は年金手帳の表紙が青色で、加入時から基礎年金番号が決まっています。

平成9年以前に年金制度に加入した人の年金手帳は表紙がオレンジ色です。平成9年1月の時点で加入していた年金制度の番号が基礎年金番号ですが、基礎年金番号が導入されるまでに厚生年金と国民年金では別々の番号の手帳となっていました。このため平成9年以前に厚生年金と国民年金の両方に加入したことのある人は、年金番号が2つあり、加入記録がつながっていない原因となっていることが多々あります。

転職したことがなくても、学生時代は国民年金に加入して就職してから厚生年金に加入した人や、会社を辞めて専業主婦になった人は厚生年金から国民年金に加入制度が変わっているため、注意が必要です。加入記録がつながらない可能性の高い事例として以下のようなケースが考えられます。
 
【例】
直美さん(38歳)は、現在カフェのオーナー社長として厚生年金に加入しています。大学を卒業後、会社員として厚生年金に加入したり、結婚後専業主婦として国民年金に加入するなど、これまでに何回か年金の加入制度が変わっています。
 

直美さんは、現在まで15年間年金制度に加入しているので、あと10年で受給資格期間を満たすことができます。
実際には、直美さんのように結婚と同時に加入制度が厚生年金から国民年金に変わっていると、苗字や住所も結婚前後で変わっていることが多いため、結婚前後で加入記録がつながっていない場合が多くみられます。

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