時間をかけて成長する?今回は変額タイプの個人年金です
前回に引き続き、個人年金を選択する場合のポイントについてご案内いたします。今回は、確定拠出タイプの個人年金の説明です。

定額タイプの個人年金についてはこちらをご覧ください。
個人年金の選び方1(定額タイプ)

<INDEX>
確定拠出型の個人年金
変額個人年金保険のメリット・デメリット
自営業者やフリーランスの確定拠出年金
確定拠出年金のメリット・デメリット
最後に…

確定拠出型の個人年金

確定拠出型の個人年金とは、支払う保険料は確定していますが、その保険料の運用成績により将来の年金額が変動する個人年金です。民間の個人年金保険で、確定拠出型のおもな商品は変額個人年金保険です。また、日本版401Kとも呼ばれる確定拠出年金もあります。はじめに、民間の個人年金である変額個人年金保険のメリットやデメリットをみていきましょう。

変額個人年金保険のメリット・デメリット

変額個人年金保険とは、支払った保険料を国内外の株や債券に投資して、運用の結果で年金額が変動する商品です。個人年金としての機能と投資信託のような資金運用の2つの機能を兼ねています。1つの商品の中で、複数の投資対象(国内外の株式や債券など)を設定し、投資対象ごとに「特別勘定」を設けます。投資対象ごとの特別勘定で、保険料は運用されます。それでは、変額個人年金保険のメリットとデメリットを比較してみましょう。
  • メリット
    変額個人年金保険は投資対象の運用成績が年金額に直接反映するので、定額個人年金保険に比べてインフレに強い年金です。さらに、多くの変額個人年金保険は年金額の最低保証を設けているので、元本保証のない投資信託に比べるとリスクは軽くなります。また、投資信託と違って、死亡保障など死亡リスクに備える保険としての機能もあります。

    変額個人年金保険は、商品によって投資対象が様々で、それに伴うリスクやリターンが異なります。同じ商品の中にも、株と債券の投資割合が異なるものを選べたり、運用中のリターンを再投資するか分配金で受け取るか選ぶことができるなど、選択肢がいろいろ用意されています。また、投資対象を日本国内の株式ファンドにする、外国債券ファンドにする、といったように、自分で選べる商品もあります。選択した個人年金保険によっては、老後資金を「貯める」機能より、「増やす」機能を重視しているものもあります。

    さらに、変額個人年金保険は投資信託と違って税金面でのメリットがあります。運用期間中に収益が発生しても所得税が課税されず、収益を年金受取時まで全額運用することができます。保険期間が長いほど大きなメリットになります。また、払い込んだ保険料は一定の要件を満たすと生命保険料控除の対象となり、所得税を計算する過程で最高5万円の所得控除を受けることができます。

  • デメリット
    変額個人年金保険には「資金運用」という機能があるので、定額タイプの個人年金保険と異なり、
     
    1. 信用リスク(株式や債券の発行元が破綻して、利子や元本が支払われないリスク)

    2. 金利リスク(金利の変動に伴う債券価格の変動リスク)

    3. 価格変動リスク(投資対象である株式や債券の取引価格の変動リスク)

    4. 為替リスク(外貨建て商品の外国為替相場の変動に伴うリスク)
    など、投資信託と同様のリスクを考慮して、商品を選ぶことが必要です。将来必要な年金額だけでなく、自分自身のリスク許容度を把握した上で商品を選択することが必要でしょう。

    変額個人年金保険は、運用成績がよかった場合は受け取る年金額が増えますが、運用成績が悪い場合は受け取る年金額が支払保険料を下回ることもあります。さらに変額個人年金保険は、途中解約した場合の解約返戻金も解約時の運用実績によって違ってきます。運用の結果次第で、払込保険料がどの程度増えているのか(減っているのか)変化するので、解約返戻金も変化します。

    また、変額個人年金保険の保険料は、前述の通り生命保険料控除の対象となりますが、一定の要件を満たしていても定額個人年金保険のように個人年金保険料控除の対象にはなりません。
以上のように、変額個人年金保険は運用で保険料を増やすことができる反面、リスクを伴う商品です。契約に当たっては、支払保険料の運用方法や商品のしくみやそれに伴うリスクについて十分に説明を受けましょう。

自営業者やフリーランスにも会社員と同じ年金制度が?(次ページへ)