欧州での社会責任投資
ヨーロッパ でも同じように、特定の領域の企業を排除して投資する方法があり、1980年代半ば以降、環境を重視するファンドの設定が各国で相次ぎました。
1998年にイギリスで、年金基金の運用に関してSRI基準を導入する場合にその公表が義務付けられたことによって、ヨーロッパでの社会責任投資の普及が加速しました。
社会責任投資の影響がヨーロッパ各国に及び始める中、「経済・通貨統合」により各国の連帯感の重要性が増し、それを支える概念として「CSR(Corporate Social Responsibility・企業社会責任投資)」が生まれました。
(ヨーロッパを一つの市場にしようとしても、人の移動はすんなりいくものではなく、失業が問題となりました。この問題について、赤字の多い政府では対応することができず、企業が地域に貢献したり支援することになり、それがCSRと結びつきました)
日本では?
このようにSRI(CSR)は、各国の歴史や土壌によってその概念が異なるため、欧米のSRI(CSR)基準をそのまま日本に持ち込んでも、それが日本人や日本の社会に合うとは限りません。日本でも独自のSRIの概念や基準が求められます 。
社会責任投資のうちわけ
法令順守などの「社会責任」、環境保護など社会問題の解決や豊かな社会を築くために本業を通して貢献する「社会貢献的投資」、そして寄付やボランティアといった「社会貢献」などが考えられます。
環境配慮などは、社会に対するプラスの貢献。
不祥事などは、社会に対するマイナスの貢献と考えられます。
そして、その大前提に、「企業の透明性」があります。