世界的不況の影響で難関校の志願者が減少
海陽中等教育学校の開校、四谷大塚の進出で、私立受験熱が熱い愛知県
愛知県は、旭丘高校、一宮高校、岡崎高校など公立の名門校の人気が高く、都市部でありながら公立の有名校へ進学することがよしとされる地域。このため、これまで私立校がなかなか台頭できないでいました。
ところが2006年に、トヨタ自動車、JR東海、中部電力などの中部地方の有力企業が中心となり「海陽学園」が設立されたことで少し様相が変わってきました。さらに2008年には、南山大学附属小学校が開校したことで、愛知で男女ともに通える学校としては、初の小中高大系列校ができることになりました(ただし中等部、高等部は男女別学校)。
ほかにもゆとり教育や学力低下問題への不安から私立中学の人気が高まり、東海は定員を増やしたり、滝は2009年度の志願者が1,800名を超えるなど、中学受験熱が高まっていると言えます。さらに、首都圏で中学受験に定評がある四谷大塚がいよいよ名古屋へ進出するなど、今後の動向には注目です。
しかし、2010年度の受験動向は、難関校を中心に志願者が大幅に減少。他の地域と同様、不況の影響が中学受験へと波及し始めているようです。
愛知の中学受験入試科目(2010年度)
■4科目の学力検査と面接試験
共学校:名古屋経済大学市邨(I期特奨、I期一般4科)、名古屋経済大学高蔵(I期特奨、I期一般4科、II期一般)、大成(一般)、星城(専願、特奨生、I期、II期)、桜丘(1次、2次)
男子校:東海、名古屋
女子校:金城学院、聖霊
■4科目の学力検査のみ
共学校:愛知、愛知工業大学附属(奨学生、第1回一般)、名古屋国際、名古屋経済大学市邨(I期推薦)、※名古屋国際(奨学生、一般4科)、滝、春日丘(I期)
男子校:南山(男子部)
女子校:愛知淑徳、椙山女学園、名古屋女子大学(特奨、I期、II期)、南山(女子部)
※国・算必須、英・社・理から2教科選択
■2科目の学力検査と面接試験
共学校:愛知工業大学附属(第2回一般)、名古屋経済大学市邨(I期一般、II期一般)、名古屋経済大学高蔵(I期推薦、I期一般2科)、春日丘(II期)、愛知産業大学三河(奨学生、I期、II期、III期)、南山国際、人間環境大学岡崎学園(奨学生、I期、II期、III期)
■2科目の学力検査のみ
共学校:名古屋国際(一般2科)
■その他
共学校:大成(TG)