マネープラン/ゼロからはじめるマネープランの考え方

日本は世界で何番目に○○な国? マネー編(2ページ目)

世界長者番付でアジアトップの座をインドに奪われた日本。ではフツーの人のフトコロ具合はどうなの? 教育費、住宅費など「暮らしのお金」の世界比較を見てみましょう。iPOD指数など面白い経済指数の紹介も。

やがら 純子

執筆者:やがら 純子

マネープラン入門ガイド

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食費にお金がかかっていないのは、アメリカ!

 
一番安いのはアメリカ! たくさん食べるイメージがあるのですが……
出典:公の調査データを整理して公開しているサイト「社会実情データ図録」の製作者がまとめたものを、さらにガイドが加工して作っています。元データは内閣府の「平成16年国民経済計算年報」や「OECD National Accounts Vol.2 2003」ほか。国によって、調査年が異なる場合があります。
日本は支出にしめる食費の割合が14.7%で、ヨーロッパの国々とあまり変わりません。意外なことに、アメリカは日本の約半分の7.2%です。アメリカで食事して、一皿の量が多くてびっくりした経験のある人もいると思いますが、主要な食品の価格が安いので数値が低く抑えられているようです。また、収入が少ないとどうしても食費の割合が高くなりますので、数値の高い国々の庶民の家計は楽ではなさそうだと想像できます。

ただし、この調査では、食費に外食費が含まれていません。外食費を入れると、順位は変わるかもしれませんね。

日本の住居費の高さは北欧に次いで3位!

 
北欧は国の補助が手厚いようです
出典:公の調査データを整理して公開しているサイト「社会実情データ図録」の製作者がまとめたものを、さらにガイドが加工して作っています。元データは内閣府の「平成16年国民経済計算年報」や「OECD National Accounts Vol.2 2003」ほか。国によって、調査年が異なる場合があります。
家賃や光熱費に加え、住宅ローンの返済のための支出を含めた数値です。日本は、家計の支出の4分の1が住宅費、とくに住宅ローンの返済に充てられているようです。北欧の国々も高いですね。ただ、これは「割合」ですから、住宅費の金額が高いという意味ではありません。

香港の人はファッションうるさい?!

 
香港は見た目にこだわる?
出典:公の調査データを整理して公開しているサイト「社会実情データ図録」の製作者がまとめたものを、さらにガイドが加工して作っています。元データは内閣府の「国民経済計算年報」や「OECD諸国」ほか。国によって、調査年が異なる場合があります。

香港の人たちはお金をかけているようですね。そして2位がイタリア。おしゃれで多くの高級ブランドが生まれている国というイメージもありますから、この結果もなんとなくうなずけませんか? この記事にはありませんが、香港の人たちは、家具などにも支出の12.5%をかけているというデータがあります。

医療費がかかっているのはアメリカ! なぜ?

 
アメリカが高いのは、医療保険制度の違いのようです
出典:公の調査データを整理して公開しているサイト「社会実情データ図録」の製作者がまとめたものを、さらにガイドが加工して作っています。元データは内閣府の「平成16年国民経済計算年報」や「OECD National Accounts Vol.2 2003」ほか。国によって、調査年が異なる場合があります。
アメリカが目立って多いのは、医療保険制度の違いのようです。アメリカは、公的な健康保険制度は主に高齢者や低所得者などを対象にしたもので、それ以外の人は民間の医療保険に入るのだそうです。日本は、健康保険制度によって医療費の7割を国が負担してくれています。

イギリスは、医療費が少なくすんでいるようですね。イギリスの医療保障は保険料ではなく税金で医療保障を行っているなど、日本の制度とは異なります。しかし「ゆりかごから墓場まで」という言葉で知られる、手厚いイギリスの社会保障制度は、日本が社会保険制度を作り上げるときのお手本にされたんですよ。

教育熱心なのは韓国?!

 
韓国は学歴社会のためでしょうか、教育費が高いようです
出典:公の調査データを整理して公開しているサイト「社会実情データ図録」の製作者がまとめたものを、さらにガイドが加工して作っています。元データは内閣府の「平成16年国民経済計算年報」や「OECD National Accounts Vol.2 2003」ほか。国によって、調査年が異なる場合があります。
ヨーロッパは学校教育費の公的負担が充実していて、家計の負担が少ないようです。韓国の教育費が高いですね。学歴社会といわれ、教育熱心にならざるを得ないということでしょうか。知り合いの韓国の方が、「小学生のうちからアメリカに留学させ、そのための塾の費用や、留学先に同行する母親も含めた海外生活費を稼ぐため、お父さんは大変なんです」と嘆いていました。

子供のいない家庭を含めた数値なので、実際に教育費をかけている家庭では、もっと負担が大きいでしょう。

趣味にお金をかけられるのは、幸せなこと

 
日本は8位
出典:公の調査データを整理して公開しているサイト「社会実情データ図録」の製作者がまとめたものを、さらにガイドが加工して作っています。元データは内閣府の「平成16年国民経済計算年報」や「OECD National Accounts Vol.2 2003」ほか。国によって、調査年が異なる場合があります。
ファッションにお金をかけている香港を除くと、先進国は同じように趣味にお金をかけているようです。もちろん、ゴルフ場の利用料金など、レジャー費用の相場は国によって違いますから、遊びの量まではわかりません。食費の割合が高い国々は、趣味にかけるお金はあまりなさそうな状況がうかがえます。

さて、各国のマネーについて比較するときは、各国の物価も考慮しなくてはいけません(P1の個人の資産額は物価を考慮した「購買力平価」という数値です)。海外でマクドナルドのハンバーガーを食べ、「○○ドルということは……△△円か。高いなぁ!」なんて思ったことはありませんか? 物価の違いを実感しますよね。実は、その「差」から、為替の動きを予想したりすることもできるといわれているのです。詳しくは次のページ
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