5重苦のサラリーマン、そこから脱出するためには?
今日こそ早く帰れると思ったのに、また残業だ…… |
けれども、この頃は状況がガラリと変わり、「右肩上がりの給与」も「終身雇用」も保障はなく、預ける金利は「低金利」。さらに「年金不安」と「物価上昇」という5重苦が追い討ちをかけて、私たちの不安を増大させています。多くの不安やストレスで、心や身体の健康を崩してしまう人も増え、「カロウシ(過労死)」がそのまま英語になっている、というのを聞いて、正直ショックを受けました。
とても夫1人の収入だけでは、夢を実現していくことが難しくなっている世の中……妻と二人三脚で力強く生きたいですよね。「でも、家事も育児も全て協力しきれるかというと、今の仕事の状況でなかなかそれも難しい……」とおっしゃる男性も多いと思います。そこで、ガイド平野がオススメするのは、「お互いの状況を公開して理解を深める」「長く続けられる範囲で、できることを取り入れる」という2点です。
■お互いの状況を公開して理解を深める
保育園の送り迎えなどのために、あらかじめお互いの日程について話し合うご夫婦もいらっしゃると思いますが、そうでない方でも、お互いの状況を伝え合うと「今、大変なんだな」ということが理解できて、コミュニケーションもとりやすくなると思います。
ワーク・ライフ・バランスに力を入れ始めた企業が、子どもたちの夏休みを利用して、家族にお父さんが働いている職場を見てもらう取り組みが行われていました。ガイド平野もテレビでその様子を見たことがありますが、「毎日ソファでTVを見ながら寝てばっかりのお父さんが、会社でピリっと働いていてかっこよかった!」とインタビューに答えるお子さんや「こんなに頑張ってくれているというのが見られてよかったです。もっと優しく接しようと思いました」と答えている奥さんが印象的でした。見られる立場は照れくさいかもしれませんが、こういうのって大切ですよね。
■長く続けられる範囲で、できることを取り入れる
明日は休みを取ったから、パパと動物園でも行こうか! |
育児休暇というと、何ヶ月とか1年以上というイメージがありますが、必ずしもそうとは限らないそうです。厚生労働省「平成17年度女性雇用管理基本調査」によると、男性が取得した育児休業期間は、「1ヶ月未満」:31.7%、「1ヶ月~3ヶ月未満」:65.8%と、9割以上の人が短い期間で取得していることが分かりました。仕事の状況や収入、キャリアのことなどを考えると、今後の生活に支障のない範囲で取得している、ともいえるでしょう。
また、育児休暇や介護休暇、というまとまった休暇を取れなくても、単発で有給休暇を取って奥さんに「今日はボクが家にいるから、ゆっくり羽を伸ばしておいでよ」と家事育児を交代している男性もいるようです。そういえば、ガイド平野の知人でも、「土曜日の夜はボクが子どもたちの面倒を見ることにして夕飯も作っているよ。カミさんは友達と趣味の時間を過ごしているんだ」という人がいます。共通の知人にも公表しているので、私たちも別の曜日に会うようにしています。仕事も超多忙の人ですが、「子どもとゆっくり楽しく過ごしているから、結構楽しいよ」と、とてもイキイキしています。