会社が行う研修には、積極的に受講する?
仕事の一環として開催される職場の研修会なら、出席するんだけどな…… |
これらの研修は、自社で主催するものが圧倒的に多いようですが、民間教育訓練機関と提携したり、能力開発協会や労働基準協会などの業界団体などが主催するものもあります。
では、企業として提供している研修や講座を、実際に受講した社員はどれくらいいるのでしょうか?
前出の「能力開発基本調査」によると「OFF-JTを受講した労働者」は、全体で正社員:55.3%、非正社員:27.6%とのこと。非正社員が受講する割合は、正社員の半分以下ということが分かりました。次に、自主的に受ける自己啓発について見てみましょう。
■自己啓発を行った人の割合とその目的は?
自己啓発を行ったという人は、正社員:56.4%、非正社員:32.7%……。正社員は調査対象の半数以上の人が、何らかの自己啓発を行っていたことになります。一方、非正社員は、約3人に1人の割合ですので、正社員に比べて自己啓発をする人が少ないということになります。
自己啓発を行った理由としては、次のようなものが挙げられました。
※厚生労働省「平成19年度 能力開発基本調査」よりガイドがグラフ作成 |
「現在の仕事に必要な知識、能力を身につけるため」(正社員:77.3%、非正社員:63.87%)が最も多く、次に「将来の仕事やキャリアアップに備えて」(正社員:49.6%、非正社員:36.1%)となっています。
平均的に非正社員の方が正社員よりも割合が少ない中で、「転職や独立のため」(正社員:7.3%、非正社員:10.0%)などは割合が逆転しています。非正社員で自己啓発を行っている人は、現在の仕事を続けるよりは、次の転機を控えている(探っている)人が多いとも言えそうです。
■時間とお金をかけない自己啓発が人気!
ところで、自己啓発を行っている人は、どのような講座を利用しているのでしょうか?
※厚生労働省「平成19年度 能力開発基本調査」よりガイドがグラフ作成 |
最も多いのは、「ラジオ・テレビ・専門書・インターネットなどによる自学・自習」(正社員:41.9%、非正社員:41.7%)、次に「社内の自主的な勉強会・研究会への参加」(正社員:30.7%、非正社員:27.7%)で、正社員・非正社員ともほぼ同じ割合で利用されています。
正社員・非正社員で利用率に差が出ているのは、「民間教育訓練機関の講習会、セミナーへの参加」(正社員:24.3%、非正社員:15.3%)、「社外の勉強会、研究会への参加」(正社員:20.2%、非正社員:11.6%)あたりでしょうか。全体的に、時間やお金をあまりかけずにできるものに人気がありますが、非正社員はよりその傾向が強いようです。