保証の契約形態によって大きく違う

連帯保証人は借主が返済を怠ると、無条件に借主に代わって借金を返済しなければいけません。そして、保証した借金を借主が全額返済すれば、保証人としての責任は終わります。

しかし、保証の契約形態によってはそうはいかない場合があるのです。それが、今回のテーマである「根保証」。根保証契約の場合、保証する期間が契約時に定められていることが多く、その期間内はたとえ一度完済しても、当初契約で定めた範囲内であれば保証をしなければいけません。返済が終われば役目を終える通常の連帯保証とは違って、完済したからといっても保証人をやめることはできないのです。

<参考>
平成17年4月1日施行の民法改正では、極度額の定めがない根保証契約は無効となりました。また、期間を定めずに理論上は半永久的に保証する「包括的根保証」もできなくなりました。

根保証にはもっと怖い特徴も

A:じゃあ、保証する期間が終われば、私のお役目も終わりってことですね?

行員:いいえ、そうとも断言できません。もしも、期間満了した時点で借金が残っていた場合は、引き続き連帯保証人として責任を負うことになります。満了時点での債務残高を借入額とする、通常の金銭消費貸借契約の保証に変わるのです。

A:えっ!何ですかそれ!?

行員:保証期間を満了しても借金が残っていたときは、その残債務が元本として確定され、「確定した債務」となります。根保証の場合、この確定した債務についても極度額の範囲内で保証人として保証しなければいけないのです。

つまり、根保証契約の保証人は、確定した債務が完済されるまで保証人ということであり、期間が満了されても借金がなくならなければ保証は終わらないということです。ですから、ご請求させていただきます!

A:ちょっと待ってください。まだ、借主から入金されていませんか?

そうこうしていると、Aさんの携帯電話に友人の借主から連絡が入りました。「迷惑かけてごめんなさい! 訳がありまして。これからそこに支払いに行きます!」

ひとまず、この件は落着となりました。

みなさんも、このようなことがないよう、「根保証」「極度額」「保証期間」という文言には気をつけましょう。そして、保証人になることを頼まれた場合には、よく納得したうえで検討されてください。

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