会社員が退職・転職したら確定申告をしたほうがお得なことも?

サラリーマンなどの給与所得者にとって「確定申告」はあまり馴染みのないものです。とはいっても、確定申告をするべき人、したほうが得な人もいます。特に、退職や転職などのタイミングは要注意。ということで、退職や転職のタイミングでの確定申告についてご紹介しましょう。

●目次
年末調整は確定申告の簡易版
転職活動中で年末調整を受けていない人は確定申告が必要
年末調整で前職の源泉徴収票を提出していない人も確定申告が必要
退職金をもらった人は確定申告で税金が還付されるかも
各種控除も忘れずに!
サラリーマンにとってあまり馴染みがない「確定申告」。退職、転職のタイミングで確定申告をする必要があることも

サラリーマンにとってあまり馴染みがない「確定申告」。退職、転職のタイミングで確定申告をする必要があることも




 

年末調整は確定申告の簡易版

個人の所得税は、1年間(1月から12月)の個人所得に対して様々な控除などを勘案して計算されるものです。この計算は、一般的に「確定申告」で行います。

ただ、給与所得だけのサラリーマンがこの確定申告をしていては、税務署も本人も大変なことになります。 多くのサラリーマンは、給与やボーナスのみの所得です。なので、所得税の計算を会社でやってしまおうというのが「年末調整」です。会社側が1年間の所得から、様々な控除の計算をして所得税を計算し、納めてくれているというわけです。

このように、多くのサラリーマンは年末調整で所得税に関する手続きは終わっていまので、確定申告をする必要がないわけです。 とはいっても、全員が確定申告をしなくていいというわけではありません。
 

転職活動中で年末調整を受けていない人は確定申告が必要

年末調整を済ませた給与所得者(サラリーマン)は、確定申告をしなくても大丈夫でした。通常は、年末に在籍している会社が年末調整を行います。ということは、年末調整をしていない人は確定申告をしなくてはいけません。 

転職活動などで年末にどこの会社にも在籍していなかった人は、年末調整が行われていないことになります。このような人は、確定申告をしましょう。 源泉徴収で納めた税金が戻ってくる可能性が大きいですよ。

生命保険料控除などが適用できる人は、これらの申請も忘れずに。また、転職活動中に国民年金や国民健康保険の保険料を支払った場合は、社会保険料控除が適用できます。これは、必ず税金が安くなるものです。忘れずに、これらの支払い証明書を用意して確定申告にのぞみましょう。
 

年末調整で前職の源泉徴収票を提出していない人も確定申告が必要

年末調整をした人でも、以前に勤めていた会社の所得が計算されていないのであれば、確定申告をする必要があります。いくら年末調整をしたといっても、1年間の所得の計算となっていないからです。

年末調整をした時に、前の会社からの源泉徴収票を会社に提出していれば、前の会社の所得も計算されていることになります。念のため、今の会社から支給される源泉徴収票の金額をチェックしておきましょう。「支払い金額」の欄に、前の会社の給与分も含まれていればOKです。 前の会社の所得が含まれていなかったら、確定申告をしなくてはいけません。

年末調整をしていない人、前の会社の所得が年末調整に含まれていなかった人は、以前に勤めていた会社から「源泉徴収票」を発行してもらってください。確定申告には、この源泉徴収票が必要になってきます。
 

退職金をもらった人は確定申告で税金が還付されるかも

退職金を支給された人も、確定申告をすれば税金が戻ってくる場合もあります。

■「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合
「退職所得の受給に関する申告書」を提出せずに退職金を受け取ったら、必ず確定申告をしましょう。この申告書を提出した場合は、ほぼ正確な税額が源泉徴収されるので確定申告は不要となります。

しかしこの申告書を提出しない場合は、一律で退職金の20.42%(復興特別所得税を含む)が源泉徴収されています。 退職金は、他の所得より控除される割合が多いので、20.42%の源泉徴収は払いすぎです。確定申告をして、払いすぎた税金を取り戻しましょう。

■年間所得が少なく所得控除が多い場合
退職金を受け取るとき「退職所得の受給に関する申告書」を提出し、税金が源泉徴収されている人が多いと思います。これで、税金関係は終了と思っていてはいけません。うけとった給与が少ない場合、所得控除を給与所得から控除できない場合があります。その時は、残った控除分は退職所得から引くことができるので、確定申告をすると税金が戻ってくる可能性があります。

※詳しくは「確定申告で退職金の所得税が戻る?」もご覧ください。
 

各種控除も忘れずに!

最後に、忘れやすい控除についてご紹介しましょう。これは、退職や転職のタイミングに限ったことではないのですが忘れやすいものです。税金を払いすぎても、誰も返してくれません。自分できちんと申告しないといけません。

一番忘れやすいのが「社会保険料控除」。国民年金や国民健康保険などの保険料を納めたときは、この控除を受けることができます。転職活動中に払うことが多いこれらの保険料。忘れずに控除の申請をしましょう。

他にも、「生命保険料控除」や「地震保険料控除」、「医療費控除」などはチェックしておきたいですね。年末調整をした後に「生命保険料控除証明書」が出てきた…といった時には、忘れずに申告しましょう。

確定申告の受付は、原則(※)として2月16日から3月15日までです(還付申告の場合は、2月15日以前でも提出できます)。


国税庁のHP「確定申告書等作成コーナー」を利用すれば、簡単に申告書を作成することができます。わからないことは、早めに管轄の税務署に問い合わせて申告書の準備をしておきましょう。

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