医療保険/医療保険関連情報

ガン保険の進化(2ページ目)

「第三分野」の保険商品の販売が、大手損害保険会社にも解禁されました。今回は、競争の中で進化するガン保険についてご説明します。

執筆者:岩上 拓治

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80年代のガン保険の保障内容では、発病時に一括して一回のみ支払われる「診断給付金」が主要保障内容であったのに対し、90年代には、一時金に加えて、入院給付金(無制限に支払われる)や手術給付金など、以前のタイプより「治療」するための費用を保障する特約が新たに加えられている。

これは、医学の急速な進歩によりガンという病気が不治の病から治せる病に近づいている現われなのでしょう。しかし、依然高度先進医療の医療費は高額で、ガンに立ち向かうには十分な経済的準備が必要なのは変わらない。

今年に入り生命保険会社が1月の大手生保への解禁をへて、7月の損保への解禁を迎えるに前に、内容の充実、競争力の強化を図るために内容の見直しを行ってきている。

主な内容は、A社の場合、診断給付金がこれまで発病時一回だけだったのが、継続治療や再発(前回給付金受取事由が発生してから2年を超えるもの)時に新たに同額の診断給付金を受け取れるというもの。

例えば、ガンで治療を続けていて、入退院を繰りかえしているような場合、2年ごとに診断給付金を受け取れるようになっている。また、以前のガン保険では、65歳以降に発病し診断給付金を受ける場合、契約時の半額に削減されていたのが、削減されること無く契約時に定めた診断給付金の100%を受け取れるようになっている。その他にも、内容が充実されている部分が多くあり、以前のものと比べると、格段の差があるように思います。

そして、最後に損害保険会社の場合を見ると、長期入院をされたばあい、入院給付金額がアップするような特約があったり、重度の病状の場合、最初に受け取れる診断給付金とは別に「重度一時金」を受け取れる特約があるなど、新たな特約がどんどん追加されている。

年々新しい内容で新しい保険が発売され、いったい今保険を選ぶのは良いことなのか?それとも、もっと良い商品が出るかもしれないからと待つほうが良いのかと、迷ってしまいそうなくらい新しく出る商品は魅力的に思えます。

今後ますます保険会社同士の競争は激化の一途をたどり、それによって、魅力的な商品もたくさん開発され続けることでしょう。そんな中、決して忘れてはならないのが、自分にとっての必要としている保障を提供してくれる保険という視点です。商品の比較だけでは、本当に必要な保険かどうかは判断できません。判断するのは皆さん自身なのです。ですから、保険商品に惑わされること無く、あなた自身に必要な保険を選ぶ努力をすることを忘れないで下さい。
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