●“学友”ケンちゃんの卒論

トヨダは今年、無事に卒業しました。ふう、と思わずため息が漏れるくらいヘビーな日々でした。終わってしまうと、とてもさびしいですが・・・。

私が所属したのは、須賀晃一教授の「公共経済学」のゼミです。公共財や準公共財を扱うということで、環境、教育、社会保障、金融、少子化、失業、金融、会計・・・などなど、さまざまなテーマを取り上げることが可能でした。問題を調査、分析して、公共性・公平性の視点から解決策を考え、財源なども矛盾がない形で提案をまとめる――。極めればですが、政策立案に近いことをしていたのかもしれないと思います。

実際のところ、ゼミ生同士で議論して考えた提案に近いものが、現実の政策に盛り込まれたこともあって、あながちずれてはいないのだと感じたこともありました。

そのゼミで、2年間一緒に学んだ「仲間」の1人に、ケンちゃんこと田中賢くんがいます。写真が公開できないのは残念ですが、カラーコンタクトをしたりとなかなかおしゃれな青年です。成績も優秀だし、スポーツもかなり万能。時には体を作ってボディビルダーの大会にも出たりしていました。

「トヨダさん、子どもに勉強しろ勉強しろっていっちゃだめですよ」と、自身の体験などを語ってくれたこともありました。子どもが「ゆとり教育」にすらついていけないことを話したら、中学ぐらいになったら変わるから、今は好きなように外で遊ばせておけばいい、といってくれました。「ムリに勉強させると反抗的な子になるよ」「小学校でビリだって早稲田の政経に入るくらいになれるんだから」などと励まされたりしました(ケンちゃん、ありがとね)。

その彼が卒論のテーマに取り上げたのが、「家庭教育の失敗における子どもの精神病理」。子育て真っ最中の私は、このタイトルにドキッとしてしまいました。経済学はほとんど関わってこないよねという指摘はおいとくとして、子どもという立場から「親との関係」や「家庭教育」を考えてきた、あるいはそういう問題意識を持ち続けてきたという点が、親側の立場から興味深く感じました。

●目次はこんな感じ

目次はこんな内容です。ご本人の了解を得て紹介しています。
<目次>
・序章 動機
・第1章 その1、自傷行為
   1?1 自傷行為とは
   1?2 生きるためのリストカット
   1?3 リストカットの心理
   1?4 リストカッター特徴
   1?5 治療と解決に向けて
・第2章 その2、ひきこもり
   2?1 「ひきこもり」とは
   2?2 親子関係の歪みとひきこもり
   2?3 健全な社会参加に向けて
・第3章 原因究明―精神分析
   3?1 境界例(境界性人格障害)
   3?2 その他の人格障害
   3?3 アイデンティティの崩壊
   3?4 精神分裂症
・第4章 子育ての失敗と時代背景
   4?1 女性の社会進出
   4?2 母性性の危機
   4?3 親のエゴと子供への「非現実的理想自我」
   4?4 父性性の危機
・終章 結論