学費・教育費/子どもの習い事にかかる費用

子どもの習い事・スポーツはどう絞り込む?

子どもに複数の習い事・スポーツをさせているご家庭も少なくないでしょう。塾などに置き換えるため、あるいは家計が厳しくなって絞り込まなければいけない時、どんな基準で絞り込みますか?

豊田 眞弓

執筆者:豊田 眞弓

教育費 ・ 奨学金ガイド

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わが子の可能性を見つけるために、子どもに複数の習い事・スポーツをさせているご家庭も少なくないでしょう。塾などに置き換えるため、あるいは家計が厳しくなって絞り込まなければいけない時、どんな基準で絞り込みますか?
習い事

習い事か塾か?

 

習い事やスポーツに月1万円!?

まずは、文部科学省「子供の学習費調査(平成28年)」のデータを見てみましょう。

「学校外教育費」という項目の中の、「補助学習費」を引いた、「その他の学校外活動費」を習い事・スポーツ等として整理したものです。私立幼稚園の3~5歳、公立小学校の1~6年生までの金額は、下記のようになっています。

幼稚園から小学校6年までの習い事・スポーツなど
--------------------------------------------------------------------------

幼稚園(私立)
3歳 5204円/月
4歳 9156円/月
5歳 1万2123円/月

小学校(公立)
1年 1万767円/月
2年 1万2125円/月
3年 1万2520円/月
4年 1万1308円/月
5年 1万650円/月
6年 1万22円/月
--------------------------------------------------------------------------
(文部科学省「子供の学習費調査(平成28年)」)

ただし、データはあくまでも平均で、習い事・スポーツ等を行っていない人も含んだ平均です。そのため、実際に習い事やスポーツをする場合は、もっとかかることもあると考えるべきかもしれません。

習い事・スポーツにかけるお金を絞る?

幼稚園・保育園の時期から複数の習い事・スポーツをしている子どもたちが増える一方で、「収入減のために減らさなければならない」とか、前述のように「学習塾にいくので習い事を減らしたい」といったご家庭も少なくありません。

小学校5、6年生の時期に、習い事・スポーツの費用と塾代が逆転するタイミングがやってきます。

あるいは、「計画的な教育資金の準備ができていない」ことが判明した時には、そもそも現在の教育費(習い事・スポーツも含む)自体を見直すことも必要になります。

「せっかく子どもが楽しみにしているのに……」
「ようやく上達してきてこれからが楽しみだったのに……」
辞めさせたくない気持ちはわかりますが、家計が回らなくなる状態では、何かを削減しなくてはなりません。

すでに習い始めてしまっているものをどう整理すればいいのか、いくつかの方法を考えていきましょう。

<1> 子どもに聞いてみる

まずは子どもに事情を説明し、聞いてみましょう。どれが好きで続けたいか。楽しいのか。親の希望は出さずに、子ども自身の意見を聞いてみましょう。

<2> 子どもを観察してみる

本来的には、子どもが「好き」なだけでなく、才能面も見極めたいもの。先生とも話し、これから伸びる可能性があるかどうか、親の「直観力」もフル稼働して見極めましょう。このとき、子どもと親の意見が対立した場合は、親の意見を通さず、よく話し合うことが大事です。たとえば、家でも練習できるものだったら、ふだんから練習をしているかなど、「本気度」も見極めましょう。

<3> 職業により近いのは?

もし、今後も続けていった先に、より将来の職業につながる可能性もありそうな方を優先するという考え方もあります。プロを目指す場合、どれくらいの費用が今後かかるのか。それも見積もってみて、実現できる資金が準備できるかどうかなども勘案して検討することも大事です。

以上の3点を見ながら結論を出していきたいものですが、どうしても辞めたくない場合などは、他の方法で解決を図る方法もあります。
「辞めずに続けるために考えられる方法」としては、次のようなものが挙げられます。

<4>その他の方法

辞めずに続けるために考えられる方法としては次のような方法もあります。
・世帯収入を上げる
・家賃の安いところに引っ越す、車を手放すなど、固定費を中心に家計を徹底的に削る
・学習塾にお金をかけず、習い事・スポーツに集中する

習い事・スポーツか塾か……判断を迫られることもありますが、親の直観力を働かせて、何が一番子どものためになるのか、判断しましょう。あれもこれものままでは、家計も子どもも疲弊しかねません。

最も避けたいのは、今の習い事やスポーツを辞めたくなくて、さらに塾にもお金を使うことで、将来のための教育資金の準備ができないことではないでしょうか。

不確実な時代ですから、未来の支出に備えながら、ゆとりを持って現在を過ごせる家計であることが大事といえます。

【参照】
子どもの習い事にいくらかかる?その目安
公立中学生の7割強、私立でも5割超が塾に通っている!
 
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