世界はどうなの!?死亡と医療費の比率(6ページ目)

世界各国の医療費支出

最後に世界各国の「ＧＤＰに対する医療費比率」「医療費のうちの公的支出割合」「1人あたりの医療費支出」について表にしてみました。医療費支出は公的・私的支出の合計で、予防・治療に関する保健サービス対策や家族計画活動、栄養指導活動、緊急援助を含み、水道・衛生対策は除きます。

世界各国の医療費支出2004年

国名	対ＧＤＰ比率（%）	公的医療費支出の割合（%）	１人当たりの支出（ドル）
日本	7.8	81.0	2,831
ＵＡＥ	2.9	69.9	711
イスラエル	8.7	70.0	1,534
インド	5.0	17.3	31
韓国	5.6	51.4	787
中国	4.7	38.0	71
アメリカ	15.4	44.7	6,096
カナダ	9.8	69.8	3,038
メキシコ	6.5	46.4	424
アルゼンチン	9.6	45.3	383
ブラジル	8.8	54.1	290
ベネズエラ	4.7	42.0	196
イギリス	8.1	86.3	2,900
イタリア	8.7	75.1	2,580
オランダ	9.2	62.4	3,442
スイス	11.5	58.5	5,572
スペイン	8.1	70.9	1,971
ドイツ	10.6	76.9	3,521
フランス	10.5	78.4	3,464
ポーランド	6.2	68.6	411
ルーマニア	5.1	66.1	178
ロシア	6.0	61.3	245
オーストラリア	9.6	67.5	3,123
ニュージーランド	8.4	77.4	2,040

資料：総務省統計局『世界の統計2008』より 出典元：『The World Bank,World Development Indicators 2007』

アメリカが特徴的な内容になっています。ＧＤＰに対する医療費比率や1人あたりの医療費支出が日本の2倍ほどもあり、他国を圧倒しています。しかし、医療費のうちの公的支出割合は低くなっています。公的医療保険制度が小さく、私的な負担によって高額な医療費を支出していると推測できます。

他の特徴としては、ＧＤＰに対する医療費比率ではＵＡＥ（アラブ首長国連邦）が低く、医療費のうちの公的支出割合ではインドが低く、1人あたりの医療費支出でもインドが少なくなっています。

日本はヨーロッパ各国と比較的似た水準であり、若干公的な支出割合が多いですが、どこかが極端な内容になっているわけではありません。今後の医療等の社会保障制度については、置かれている状況が似ているヨーロッパ各国から多くのことを学び、情報交換していくことで、良い方向へ改善していけるのではないでしょうか。持続可能な社会保障制度の確立を期待しましょう。

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【関連リンク】
・ 20歳代も30歳代も死因の第1位は自殺(All About 医療保険)
・ 総務省統計局『世界の統計2008』
・ 国際連合『Demographic　Yearbook 2004』（英語）
・ WHO『World Health Statistics 2007』（英語）