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給与支払事務所の届出と源泉徴収の基礎知識

青色申告の次に節税効果が期待できるのが、家族への給与を必要経費にすることです。しかし、給与を支払うようになると、所得税の源泉徴収義務者になるため、経理業務に対する知識と業務ルール作りが必要になります。

執筆者:塚田 祐子

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▼【青色事業専従者給与】の関連記事です。
家族に支払う給与は、必要経費にできる?
節税対策:青色事業専従者給与の支払い方


「家族へ給料を払えば、節税効果が大きくなる」ということで、青色事業専従者給与を検討している方は多いかもしれません。所得税は累進課税のため、確かに所得金額を家族で分散した方が、税金は安くなります(しかし、配偶者控除が受けられなくなるため、少額の給与の場合は節税効果が期待できない場合もあります)。

そして、忘れてはいけないことは、給与を支払うようになると、所得税の源泉徴収義務者になることです。必要手続きとあわせて納税業務の概要を把握しておきましょう。

給与支払事務所になったことを届出る

給与支払事務所等の開設の届出書
給与支払事務所等の開設の届出書」画像をクリックすると、届出書用紙と書き方(PDFファイル)が表示されます。
フリーランス(個人事業)であっても、家族を青色事業専従者(家族従業員)にして給与を支払ったり、スタッフを雇って給与を支払う場合には、税務署へ「給与支払事務所等の開設届出書」を提出しなければなりません。これは、給与を支払う際に所得税を源泉徴収することが義務付けられているためです。届出を行うと、必要書類が一式送られてきます。税務署へ提出する書類や源泉所得税の納付方法、年度末の処理など細かい規定があります。

■給与支払事務所等の開設の届出書
・提出先: 事務所の所在地にある所轄税務署
・提出期限: 開業または給与支払事務所になってから1ヶ月以内
※「個人事業の開業届」に給料の支払を記載して提出している場合は、この届出書を提出しなくてもよいことになっています。
※事務所を移転したり、従業員を解雇して給与を支払わなくなった場合は、1ヶ月以内に、「給与支払事務所の移転・廃止の届出」を行います。

源泉徴収した税金の納付方法は?

給与支払事務所になると、事業主は「源泉徴収義務者」となり、給与から所得税を源泉徴収して、それを翌月10日までに納付書を添えて税務署へ納税しなければなりません。これは、けっこう面倒な事務作業になります。そこで、小規模の事業者(給与の支給人員が常時9名以下)には、年2回まとめて納付すればよいという特例措置が設けられています。この適用を受けるためには、「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出することになっていますので、給与支払事務所の届出と一緒に手続きを行っておきましょう。

■源泉所得税の納期の特例の手続き
申請書を提出すると、納付期限は次のようになります。
・1月~6月までの源泉徴収分 → 納付期限/7月10日
・7月~12月までの源泉徴収分 → 納付期限/翌年1月10日

さらに「納期の特例適用者に係る納期限の特例に関する届出書」を、その年の12月20日までに提出すると、翌年1月10日の納付期限を、1月20日に延長することができます。この特例を受けるためには、次の要件を満たしていることが必要になります。
・その年の12月31日において、源泉所得税の滞納がないこと。
・その年の7月から12月までの間に源泉徴収した所得税を翌年1月20日までに納めること
※納期の特例と納期限の特例を一度に提出する場合は、コチラの書式を使用します。

更新日:2009年02月22日

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