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臨床心理士ってなに?(2ページ目)

臨床心理士はこころの悩み、不安を抱えた人に対して、心理的側面から援助を行うこころの専門家。どんな資格か、そして、活躍できる職場、仕事内容、臨床心理士になるには、などを紹介します

執筆者:宮下 公美子

どんな仕事なの?

こころの悩みを抱えて来談した相談者と面談し、時には心理テストなども用いて、相談者の現状と問題点を把握し、どこまで、どのような援助を行っていくかを検討する。そして、精神分析、夢分析、箱庭療法、行動療法など、さまざまな臨床心理学の技法を用いて、問題解決に向けた心理カウンセリングを行っていく。

ここで大切なのは、問題を解決するのは臨床心理士ではなく、相談者本人であるということ。カウンセリングというと、あれこれアドバイスをすること(相談者の立場で言えば、あれこれアドバイスをもらって問題を解決してもらうこと)だと思っている人も多いようだが、それは大きな間違い。

空と木
日本臨床心理士会会長で心理療法家の河合隼雄氏は、自身のカウンセリングのあり方を「患者が自分で治っていくのを見守る」と表現している
臨床心理士は、相談者本人がもともと持っている解決力、あるいは自然治癒力を信じて、自分自身で問題を解決し、「治っていける」ように援助するだけ。悩む相談者に答えを示すのではなく、混乱している相談者のこころの整理を手伝う、あるいは、自分の持っている問題解決力に気づかせることによって、相談者に問題解決の方向へと足を進ませる。それが臨床心理士の仕事なのだ。

>>次は「臨床心理士になるには?」

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