書籍・雑誌
話題の本関連情報
芥川・直木賞ほか、各種文学賞の受賞作や受賞作品を解説しています。
記事一覧
話題作・注目作を10冊セレクト、読書の秋に読みたい本
ガイド記事石井 千湖注目の作家のあの本まずは毎年ノーベル文学賞をとるかどうかが話題になるあの人の本、大ベストセラー『火花』とあわせて読んでほしい本をご紹介します。『村上さんのところ』村上春樹著(新潮社)読者からのメールに対して、村上さんが返信した3716の回答から473の問答を厳選した本。まず「実際のところ、毎年『ノー...続きを読む
2015年本屋大賞は『鹿の王』
ガイド記事石井 千湖2015年本屋大賞は上橋菜穂子『鹿の王』!『鹿の王』上橋菜穂子著、角川書店、上・下巻、各1600円+税。児童文学のノーベル賞とも言われる国際アンデルセン賞作家賞を受賞した上橋菜穂子さん。大人も夢中にさせる稀代のストーリーテラーが、続けてビッグタイトルを獲得しました。『鹿の王』は日本医療小説大賞も受賞...続きを読む
「葉村晶」白骨に頭突きした女探偵
ガイド記事石井 千湖話題の小説から、「現実にはいないのに、存在感がある」と思える魅力的なキャラクターをご紹介。今回取り上げるのは、若竹七海『さよならの手口』(文春文庫)。13年ぶりに復活した探偵、葉村晶の活躍を描いたミステリです。13年ぶりに人気探偵が復活!若竹七海『さよならの手口』葉村晶(はむらあきら)。国籍・日本、...続きを読む
『寝相』滝口悠生インタビュー
ガイド記事石井 千湖日常を見る視点が変わる小説『寝相』85歳の竹春と孫娘なつめの穏やかで不思議な同居生活「寝相」、失業中の行夫が地元の同級生や地面を這う小学生と交流する「わたしの小春日和」、4人の男女が住宅地を迷い歩くうちに奇妙な庭にたどりつく「楽器」(第43回新潮新人賞受賞作)の3編を収録。ただ古い家のなかで暮らして...続きを読む
柴田元幸責任編集「MONKEY」新創刊!
ガイド記事石井 千湖文芸誌「MONKEY」創刊記念・柴田元幸トーク&朗読会10月4日RainyDayBookstore&Cafe(東京)柴田元幸さんと小島ケイタニーラブさんのサインをいただきました。柴田元幸さんのトークは、サンフランシスコの文芸誌の話から始まった。映画監督のフランシス・フォード・コッポラが発行する「Zo...続きを読む
『工場』小山田浩子インタビュー
ガイド記事石井 千湖いきなり三島賞候補になった『工場』工場小山田浩子(おやまだ・ひろこ)1983年広島生まれ。2010年「工場」で第42回新潮新人賞受賞。2013年、単行本『工場』が第26回三島由紀夫賞にノミネートされた。他の作品に「うらぎゅう」(「群像」2013年4月号掲載)、「いたちなく」(「新潮」2013年7月号...続きを読む
執事モノの元祖「ジーヴス」ファンが急増中!
ガイド記事石井 千湖腹黒執事にダメ出しされたい流行りの花柄パンツを買って、ジーヴスに「ご主人様にはお似合いではございません」とダメ出しされたい。帯のコピーもいちいちおもしろい。お気楽な青年貴族バーティーと有能すぎる執事ジーヴスが活躍するシリーズは、イギリスの国民的人気作家、P.G.ウッドハウスの代表作。主人公のバーティ...続きを読む
辻村深月が故郷とは何かを描く『島はぼくらと』
ガイド記事石井 千湖辻村深月『島はぼくらと』「地方都市に閉じ込められた女性たちの孤独や苛立ちがよく描かれている」と高く評価された直木賞受賞作『鍵のない夢を見る』から1年。辻村深月が地方で暮らす人を主人公にしながらまったく切り口の異なる小説を上梓した。『島はぼくらと』。舞台は瀬戸内海に浮かぶ小さな島、冴島だ。一時期は人口...続きを読む
村上春樹『色彩を持たない多崎つくる…』100万部突破
ガイド記事石井 千湖村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』前作の『1Q84』と比べて、ストーリーはシンプル。鉄道会社で駅舎の設計をしている多崎つくるには、高校時代にボランティア活動を通して仲良くなった4人の親友がいました。彼らは苗字に含まれている色からアカ、アオ、シロ、クロと呼ばれていましたが、つくるだけ...続きを読む
木皿泉『昨夜のカレー、明日のパン』
ガイド記事石井 千湖木皿泉『昨夜のカレー、明日のパン』「すいか」「野ブタ。をプロデュース」「Q10」など、名作ドラマの脚本で知られる木皿泉が、初めての小説作品を上梓しました。『昨夜のカレー、明日のパン』。7年前に夫の一樹を亡くしたテツコとギフ(義父)の不思議な同居生活と周囲の人々を描く連作短篇集です。まず第一話の「ムム...続きを読む