保険で最も重要な「人への補償」

稼ぎもごく普通の自分が、もし人を事故で死なせてしまったら……
車の購入者に加入が義務付けられている「自賠責保険」。「あ、自賠責には入っているから補償は十分」とお考えの方、多いのではないでしょうか? 実は自賠責保険は被害者への最低限の救済を目的としています。保険金が支払われるのは相手のケガや死亡時のみで、相手方の車や家屋などの財産は一切補償されません。
なお、賠償金額は以下の通りです。

◆自賠責保険の賠償金額
・死亡 3000万円
・後遺障害 75万円~4000万円
・傷害 120万円

上記の保険金には、慰謝料や逸失利益なども含まれています。大卒サラリーマンの生涯賃金の平均が約2億4000万円といわれる昨今、万が一相手を死なせてしまったら……とても自賠責保険ではカバーしきれないのではないでしょうか? 「任意保険」の「対人賠償」は相手のためにはもちろん、加害者となった場合には自分のためにも必要な「すべての人への補償」といえます。もちろん事故を起こさなければそれが一番良いのですが。

対人賠償はゼッタイ「無制限」

対人賠償は「他人への補償」が目的となります。自賠責保険では家族(配偶者)を含む他者を“他人”と称するので、ここが大きく異なる点です。では「対人賠償」の他人とは? 

・第三者(友人・知人含む)
・生計を共にしない別居の親族(子供含む)

配偶者や小さなお子さん、生計を共にする別居の子供さんなどは「他人」ではないので、対人賠償では補償されません。(家族への補償は人身傷害補償などが該当します)なお、「他人」である友人が、あなたの車を運転して事故を起こし、ケガをしたら? その場合、あなたが加入している「対人賠償」では、友人は補償されません。友人は搭乗者傷害などから補償を受けることになります。

さて、「他人への補償」を目的としている対人賠償は、保険金額に上限を設けない「無制限(被害者1名につき)」が一般的です。その理由ですが、自賠責保険の保険金(死亡時3000万円)では安すぎるというのが一点。また仮に保険金1億円で契約していて、1億円を超える賠償金の支払いとなった場合、保険会社の示談交渉サービスが使えなくなり、示談交渉が不利になるというのも大きな理由です。

被害者、加害者で立場は大きく変わりますが、事故後にさらに不幸になってしまわないためにも対人賠償「無制限」は絶対必要ではないでしょうか。

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