電子マネーとは目に見えない形でやりとりされる新しいお金
電子マネーというのは、「金銭的な価値をもった電子的なデータ」のこと。目に見えない形でやりとりされる新しいタイプのお金と考えればよいでしょう。ICチップが埋め込まれた専用のカードに電子マネーの機能が入っており、現金と同じように様々な場面で利用できます。現在出回っている電子マネーは、Edy、Suica、PASMO、ICOCA、PiTaPa、nanaco、WAON、iD、QUICPay、 VISAToch(Smartplus)の11種類。
「フェリカ」を使っているのがいまの電子マネーの特長
これらに共通しているのは、どれも非接触IC「フェリカ」を使っていること。カードを読取機にかざすだけで、10センチメートル離れていても支払いができたり、改札入場などを行えます。その処理スピードも1秒たらずと早いため、多くの人が便利さを実感することができるのです。野村総合研究所では、電子マネーなど非接触ICの決済市場は07年度に前年度費3.8倍の6800億円になると試算しており、これからますます電子マネーはよく使われるようになるでしょう。
電子マネーには、プリペイド型とポストペイ型がある
電子マネーは精算方法から、大きく二つの種類に分類できます。ひとつが事前に現金をチャージ(入金)しておく「プリペイド(前払い)型」です。2000円とか3000円を事前にチャージ(入金)しておくと、読取機にかざしたその場で精算されます。残金が少なくなったら、何度でもチャージできるのが特色で、種類によって異なりますが、最大2万円から5万円入金できます。Suica、Edy、PASMO、ICOCA、nanaco、WAONがこちらのグループになります。
もうひとつが「ポストペイ(後払い)型」で、使った金額が後でまとめて請求されます。要するにクレジット機能をもった電子マネーのことです。かざした瞬間はデータのやりとりだけで、クレジットカードと同じく利用明細と請求書が後で送られてきます。利用限度額は手持ちのクレジットカードの限度額と同等です(別途設定のものもある)。iD、QUICPay、VISAToch、PiTapaなどがあります。
使いすぎの恐れのないプリペイド型、チャージする手間のないポストペイ型
プリペイド型とポストペイ型の違いを比較すると、プリペイド型は最大2万円から5万円まで入金できますが、基本は3000円以下の小額決済に向きます。ポストペイ型はクレジットカードの限度額がそのまま適用されますので、小額中心とはいっても、中額・高額での買い物も可能です。また、プリペイド型は、あらかじめ一定額を入金しておくため、使い過ぎる恐れはないといったメリットがあります。その一方で少なくなるたびにチャージしなければなりません。ポストペイ型はチャージの面倒はありませんが、後払いということで、つい使いすぎてしまう恐れがあります。それぞれ一長一短あるといえます。
まだまだある、電子マネー使い分けのポイント!