都市銀行の振込手数料比較
まずは、都市銀行の振込方法別の手数料を見てみましょう。振込手数料にも消費税がかかります。以下は消費税込の手数料です。 振込手数料は、振込金額が3万円未満か3万円以上かで違ってくる銀行が多く、ネット振込、キャッシュカードを使ったATM振込、現金でのATM振込、窓口の順に高くなります。また、同じ銀行の口座なのか他行の口座なのかでも違ってきます。他行宛ては振込手数料が高く、窓口で他行宛てに振り込むと500円以上の手数料がかかります。実は2021年10月から11月にかけて、他行宛ての振込手数料が50~100円程度、値下げされました。銀行間でのお金のやり取りは「全銀ネット」を通して行いますが、銀行間で支払うこの手数料が値下げされたことが理由です。
三井住友銀行では、2022年1月17日以降、他行宛てのネット振込手数料を値下げする予定です。振込金額3万円未満は165円、3万円以上は330円になります。これに先駆けて2021年11月1日から2022年1月16日までは改定後の手数料との差額が返金されます。
とはいえ他行宛てに振り込む場合、窓口はもっとも手数料が高いので、できるだけATM振込やネット振込を使いたいですね。ちなみにATMでは現金による10万円超の振込はできません。
優遇サービスで振込手数料がもっと安くなる
振込手数料は、各行が実施している優遇サービスを利用することで、もっと安くなるケースがあります。優遇サービスの確認をお忘れなく。各行の優遇サービスのおおまかな内容は以下の通りです。
- みずほ銀行「みずほマイレージクラブ」
資産運用商品100万円以上などの条件を満たすと、ネットでの自行や他行宛ての振込手数料が月3回無料に。 - 三菱UFJ銀行「スーパー普通預金(メインバンクプラス)」
Eco通帳(インターネット通帳)の利用で他行宛てネット振込手数料が月1回無料、1回あたり10万円以上の給与や年金を受け取ると他行宛てネット振込手数料が月3回まで無料になります。 - 三井住友銀行「SMBCポイントパック」
所定の条件を満たすと、PayPay銀行本人名義口座へのネット振込手数料が無料になります。 - りそな銀行「りそなクラブ」
「りそなクラブ」に入会すると取引内容に応じて振込手数料が半額または無料になります。
主なネット銀行の振込手数料比較
ネット銀行では、ネットでの他行宛て振込手数料が月数回無料になるところがあります。2021年11月20日時点。消費税込。(※1)楽天銀行はハッピープログラムにエントリーし、口座で給与や年金を受け取ると他行振込手数料が最大3回無料になる。(※2)ソニー銀行はSony Bank WALLETを持っていれば月2回まで無料に。(※3)大和ネクスト銀行から楽天銀行、新生銀行、GMOあおぞらネット銀行への振込を除く。
資産残高などの条件なしで、他行宛て振込手数料が月1回無料になるのは、ソニー銀行、新生銀行です。楽天銀行は通常は表の手数料がかかりますが、給与や年金の受け取りがあれば月3回まで無料になります。ちょっと変わっているのは大和ネクスト銀行です。自分名義なら他行宛てでも振込手数料が無料、他人名義他行宛てでも月3回まで無料で振り込めます。
ネット銀行は、都市銀行に比べて他行宛て振込手数料がもともと安めでしたが、2021年秋の改定でさらに安くなりました。
新生銀行はネット専業ではありませんが、ネットでの他行宛て振込手数料が割安なので、表に入れました。月1回無料、さらに、取引状況に応じて月5回または10回まで他行宛て振込手数料が無料になります。無料回数を超えた分は、取引状況により214円/110円/75円の手数料がかかります。
流通系の銀行は振込金額にかかわらず一律
流通系銀行といわれるイオン銀行とセブン銀行の振込手数料についても、紹介しておきましょう。 都市銀行や地方銀行では、振込金額が3万円未満か3万円以上かで手数料に差をつけることが多いのですが、イオン銀行とセブン銀行では、ネット銀行と同様に振込金額にかかわらず自行宛てか他行宛てで手数料が決まるシンプルな設定になっています。他行宛て振込手数料は割安です。これまで無意識に振込をしてきた人は、手数料が安く済む方法をチェックして、ぜひ実践してください。
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