資産運用/資産運用をするときの鉄則

大投資家の名言 ビル・グロース(2ページ目)

債券投資の第一人者で現在はピムコのCIOを務めるグロースは、バフェットのような長期投資家でありリンチのような名マネージャーでもある。債券を上手に扱えれば、あなたも洗練された投資家の仲間入り!

北川 邦弘

執筆者:北川 邦弘

はじめての資産運用ガイド

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これが債券王の投資手法だ

新賢明なる投資家 上
哲学的なグロースが神様と崇めている伝説の投機王リバモアの波乱万丈の人生こそ、まさに「事実は小説より奇なり」の典型
ビル・グロースはピムコの創始者の一人です。ピムコとはPacific Investment Management Company LLCという投資プロフェッショナルの集団で、運用資産80兆円を超える、世界最大級の債券特化の運用会社です。ピムコにおいて、ビル・グロースは、「トータル・リターン・ファンド」の運用を担当中に、最優秀債券マネージャー賞など数々の高い評価を獲得してきました。

64歳となった2008年もピムコのCIO(最高投資責任者)として、毎月非常に楽しいコメントを書いています(Investment Outlook)。ピムコのサイトから日本語訳を読むことができます。

【関連サイト】ビル・グロースの投資概況

そんなビル・グロースが個人投資家のために明かす運用の基本とは、以下の通りです。

1.世界経済に影響する趨勢的要因に基づいてアロケーション
(資産の配分が将来のリターンを決める)
2.自分のリスク許容度に応じてデュレーションを決める
(デュレーションとは債券の満期のような概念。期間の選択がリスクを制御する)
3.相対価格に基づきポートフォリオの利回りを最適化するのに重要な要因は投資タイミング
資産配分、期間決定の次に来るのが、投資タイミングだというわけです。目的はインデックスを上回ること。実に堅実なグロース流は、まさに個人投資家のお手本です。(『債券王 ビル・グロース常勝の投資哲学』テイモシー・ミドルトン著 東洋経済新報社刊より一部抜粋)

日本の構造的障害

さらに興味深いのは、グロースは日本の構造的障害として、1997年の著書で次のように鋭く指摘をしていることです。
 
・人口の高齢化の進展は支出ではなく貯蓄を意味し、成長を阻害する
・切迫した年金危機はアメリカよりも深刻
・日本人は外国人嫌いがはなはだしい
・製造業への依存度が高い
・アメリカ流の規制緩和はほとんど忌避されている
・労働市場は弾力性に欠ける
・保護主義が蔓延している
・擬似社会主義

う~ん、ごもっともとうなるしかありません(笑)。

いかがでしたか?これを機会に世界の債券投資を研究してみては?

≪大投資家の名言 バックナンバー≫

■ドナルド・トランプ
■ジョン・ボーグル
■ピーター・リンチ
■ジム・ロジャーズ
■ジョージ・ソロス
■ベンジャミン・グレアム
■ウォーレン・バフェット
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