
日本銀行(日銀)の追加利上げを受け、預金金利が徐々に上昇しています。そのため、「リスクを取って投資をするより、預金の方が安心ではないか」と考える人もいるかもしれません。
しかし、預金金利が上昇したからといって、新NISA(少額投資非課税制度)の魅力がなくなるわけではありません。預金は資産を「守る」ための商品、新NISAは資産を「育てる」ための制度です。それぞれの役割を理解して活用することが大切です。
新NISAの魅力は非課税で運用できること
新NISA最大の特徴は、運用で得た利益や配当金に税金がかからないことです。
通常、株式や投資信託で利益が出ると約20%の税金が課されますが、新NISA口座なら一定額まで非課税で運用できます。長期間にわたって運用するほど、この非課税メリットは大きくなります。
一方、預金金利が上昇したとしても、受け取る利息には原則として約20%の税金がかかります。預金金利が少し上がっただけで、新NISAのメリットがなくなるわけではありません。
金利が上がっても積立投資は続けたい
金利上昇局面では、株価が一時的に下落する場面もあります。そのため、「今は積立投資をやめた方がいいのでは」と考える人もいるでしょう。
しかし、積立投資は価格が高い時には少なく、安い時には多く購入する仕組みです。価格変動を平均化する「ドル・コスト平均法」の効果が期待できるため、市場環境にかかわらず、継続することが基本となります。
相場の動きを予想して売買を繰り返すよりも、毎月一定額を積み立てる方が、初心者には取り組みやすい投資方法といえるでしょう。
金利上昇で注目される業種もある
利上げは株式市場全体にマイナスとは限りません。
例えば、銀行や保険会社は金利上昇によって収益改善が期待されることがあります。一方で、高い成長期待から買われてきた一部のグロース株は、金利上昇局面で株価が伸び悩むことも想定されます。
投資信託の多くは幅広い銘柄に分散投資しているため、特定の業種だけの影響を受けにくいことも特徴です。短期的な値動きに一喜一憂するよりも、長期的な視点で資産形成を続けることが重要です。
預金とNISAは競争相手ではない
「預金かNISAか」と二者択一で考える必要はありません。
生活費や急な出費に備える資金は預金で確保し、当面使う予定のない資金は新NISAで長期運用を目指すというように、役割を分けることが基本です。
金利が上がる時代だからこそ、預金だけに偏るのではなく、資産全体のバランスを考えることが大切になります。
長期・積立・分散が資産形成の基本
日銀の追加利上げによって預金の魅力は高まっていますが、それだけで資産形成ができるわけではありません。物価上昇が続く局面では、お金を増やす手段も考える必要があります。
新NISAは、長期・積立・分散投資を後押しする制度です。金利が上がったからといって慌てて運用方針を変えるのではなく、自分のライフプランに合わせて、預金と投資をバランスよく活用していくことが、資産形成への近道といえるでしょう。







