
日本銀行(日銀)の追加利上げによって、預金金利は少しずつ上昇しています。そのため、「投資信託を売って預金へ移した方が安全ではないか」と考える人もいるかもしれません。
しかし、投資信託と預金では役割が異なります。預金は元本を重視しながら資産を守るための商品であり、投資信託は長期的な資産形成を目指すための商品です。金利が上昇したからといって、すぐに投資信託を見直す必要があるとは限りません。
積立投資は続けることが大切
投資信託で資産形成を目指す場合、最も重要なのは「長く続けること」です。
株式市場は景気や金利、為替などさまざまな要因で値動きします。金利上昇局面では株価が調整する場面もありますが、そのたびに積立をやめたり再開したりすると、長期投資のメリットを十分に生かせません。
毎月一定額を積み立てることで、価格が高い時には少なく、安い時には多く購入できる「ドル・コスト平均法」の効果が期待できます。短期的な値動きを気にし過ぎないことが大切です。
インデックスファンドは長期投資と相性がよい
初心者から人気を集めているのが、全世界株式(オール・カントリー)や米国株式(S&P500)などに連動するインデックスファンドです。
金利上昇局面では一時的に価格が下落することもありますが、これらのファンドは世界中の企業や米国の主要企業へ幅広く分散投資しています。個別企業の業績だけに左右されにくく、長期的な資産形成を目指す人には取り組みやすい商品といえるでしょう。
相場が下落すると不安になりますが、積立投資を続けることで、将来的な資産形成につながる可能性があります。
「預金だけ」に偏るのは避けたい
金利が上昇すると預金の魅力は高まりますが、預金だけでは資産形成が難しい場面もあります。
例えば、物価上昇率が預金金利を上回れば、お金の実質的な価値は目減りしてしまいます。そのため、生活費や緊急時の資金は預金で確保しながら、長期的に使う予定のない資金は投資信託で運用するなど、役割を分けることが大切です。
預金と投資信託は競争相手ではなく、目的に応じて組み合わせることで、お互いの長所を生かせます。
運用成績だけで乗り換えない
投資信託を選ぶ際は、「最近よく上がっているから」「人気ランキングで上位だから」といった理由だけで商品を乗り換えないようにしましょう。
運用方針や投資対象、信託報酬などを確認し、自分の目的に合った商品を選ぶことが重要です。長期運用では、頻繁に売買するよりも、自分に合った投資信託を継続して保有する方がよい結果につながるケースも少なくありません。
金利が上がっても長期投資の考え方は変わらない
日銀の追加利上げによって、預金の魅力は高まっています。しかし、だからといって投資信託の役割が小さくなるわけではありません。
資産形成では、「預金で守る」「投資信託で育てる」という考え方が基本です。金利や相場の変化に一喜一憂するのではなく、自分のライフプランに合わせて長期・積立・分散投資を続けることが、将来の資産づくりにつながるでしょう。







