不況下で株が上がるメカニズム
マルキール博士の名著。世界で最も読まれている株式投資のバイブルと評価されています。 |
第1に株式市場での需要と供給のバランスの変化です。
株安に嫌気して株は売られます。持っていたくない投資家が売りつくしてしまえば、市場に株を手放す人がいなくなります。その一方で、どん底と思われるときに株を買う逆張り投資家がいます。あるいは年金(信託銀行)や長期投資家も安くなったものを買っていきます。売る人がいなくなり、買う人が増えてくれば、自然と株価は上がりだします。この反応は実体経済とは無関係に起こります。
第2に実体経済の小さな変化に気がつく人がでてきます。たとえば、ユニクロ、デイスカウントストアーなどの安売り小売商や低料金飲食チェーンなどの売上が増え始めたり、リストラに耐えるために資格を取ろうと学校に通う人が増えだしたり、と経済のニッチな部分で好転を感じる人が、景気の回復を予感して株にお金を投資し始めれば、第1の需要にも勢いがつきます。
第3には、景気対策としての金融政策の影響で市中にお金があふれるので、金余りから株が上がるというマネーサプライ要因もあるといわれています。
最後にこれは逆説的ですが、株価が上がるから、景気が回復するという一面も多少はあると思われます。株価が上がることで消費者の資産が増え(たような気になり)、消費が元気になるからです。
穏やかに投資で収益を得るために、こんなときでも資金投入を続けることが正解です。
○ ○ ○ 株価暴落に関するバックナンバー ○ ○ ○
・大暴落でも長期分散投資の優位は不変!
・大投資家の名言 バフェットVol.3
・株価暴落でも売らない投信、売っていい投信
・暴落の損失を時間に置き換えてみると
・株価は歴史的な割安水準!?