未納で「困らない」人はごく一部!
ところで、未納したって「困らない」という人はいるのでしょうか? 実は未納しても一向に困らない人は存在します。たとえばこのような人たちです。・国の年金などなくても暮らしていける超裕福な人
・自分で自分の老後の資金準備を計画的に行える超完璧な人
・未納期間が短くて、少しくらい年金が減ってもいい人
まず、国の年金などなくても生活にまったく困らない人たちです。土地や財産がたくさんある人や、老後も収入が期待できる人(●●年金とか家賃収入などがたくさんもらえる人)は、年金を未納して、自分の年金を受ける権利を逸したところで何一つ困りません。
もしくは、自分で自分の老後に必要なお金を現役時代に完璧に用意できる人も、未納しても困らない人と言えるでしょう。現役時代に自分が暮らしていく分を稼ぎながら老後の数十年分の生活費も貯めておくわけですからかなり大変ですが、自分の人生は自分ですべて責任を持つというのであれば、こうした人も未納で困らない人と言えます。
とはいえ、未納で困らないためにはそれだけのお金が必要になります。仮に老後の生活には毎月40万円必要だとして、長めに110歳まで暮らすとしたらいくらくらいお金がかかるでしょう? ざっと計算して、2億1,600万円あればやりくりできます。これくらい財産が自由に使えるのであれば未納して困らないといえるかもしれません。
また、未納期間が数カ月から1年程度であれば、年金をもらえる権利に大きく支障はでません。1年未納することによる国民年金を受ける権利の損失は2.5%です。現在の年金額にして約2万円程度(23年もらうとしたら合計46万円程度)。きちんと理解しているのであれば、こうした人たちも未納で困らない人といえます(ただし、1年間の国民年金保険料は約16万円ですから納めたほうが一般にはトクです)。
いずれにせよ、未納で困らない人は、未納で年金を受ける権利を失ってもかまわない、ということです。はっきりいって、ごくごく一部の人たちということが言えます。あなたはどうでしょう? 少なくとも私は未納すると困る側の人であることは間違いありません。
[ポイント] |
・未納して困らない人は未納した分年金が減っても困らない人 ・しかしそのためには自分で2億円以上の財産が必要 |