国の年金水準には老後も賃貸で暮らす分は含まれない!
また、一生シングルの老後で不安を感じるテーマとしては健康問題と住宅問題の2つの不安があげられます。どちらも自分一人の人生は自分で責任を取るからこそ生じてくる問題です。健康問題や介護問題(場合によっては自分だけでなく親の問題も含む)については、まず自分自身の体調管理につとめること。病気にならなければ人生をエンジョイする時間はずっと長くなります。また、もしも病気等で誰かの手を借りざるを得なくなったときのことも考えて、保険等もきちんと入っておきたいもの。介護についてもお願いすることになったら決して安くはない費用がかかりますので、余裕を見た資金準備を考えておきたいものです。
また、健康問題と同じかそれ以上に不安な問題として住宅問題があげられます。一般的なカップルでは家族が暮らす持ち家を購入して住宅ローンに追われる現役時代を過ごしますが、老後も安心して暮らせるすみかを手に入れることになります。一生シングル派としては家をどうするかが懸案事項になってきます。
30~40歳代では、もしかすると結婚する可能性、ということも考えながら暮らしているでしょうから、一人で暮らす広さの家を20~30年といった住宅ローンで買うことには迷ってしまう人もいることでしょう。しかし、国の年金水準には老後も賃貸で暮らす分は含まれていません(!)ので、定年退職するまでには自分の家が欲しいところです。もちろん、両親が暮らす家に戻り同居する選択肢がある人は、住宅にかかる費用も軽減できるし老後のすみかの安心も得られるので、考えてみる価値があると思います。親の介護についてもそばにいて対応できるという安心もあります。しかし、親の持ち家には兄弟の夫婦が同居しているなどの理由で頼れない人もいるでしょう。
現実的な選択肢としては、一生賃貸分の余裕を貯めておくか、賃貸暮らしをしながらお金を貯めておいて50歳代になってほとんど頭金で買ってしまうかを考える必要がありそうです。
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一生シングルで暮らす人生。悠々自適な生活は楽しいでしょうが、自分で自分の責任を取る以上は、老後のことももっともっとたくさん考えておかなくてはいけないようです。とはいえ、自覚的に取り組めばきっと大丈夫なはず! 自分で決めた人生の選択を将来後悔しないようにばっちり備えておきたいものです。
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