3)「稼ぎ」を増やす工夫から始めよう!
第3に考えて欲しいのは、この世代はとにかく自分で率先して稼ぎを増やすアクションを起こさなければいけないということです。バブルが崩壊してこの方、放っておいても給料が上がる、ということはなくなりました。この先もそうだと思います。仮に勝手に給料が上がったとしたら、そのときはみんな上がっただけだと思ったほうがいいでしょう(あるいはインフレも同じくらいしているので実質的には給料は増えてないかもしれません)。年収を上げる効果は資産運用より大きなインパクトがあります。リスクなしに毎年収入が数十万円でも増やすことができれば、数十年先まで考えれば1千万円以上稼ぐ差がつく「運用」ともいえます。普通の方は、株式投資を考える前にまずキャリアアップを考えてみた方がいいでしょう。団塊ジュニアにとってこの数年はキャリアアップのラストチャンスになる可能性もありますので、今チャレンジしてみることが大切です。
また、「専業主婦」が当たり前だと思う固定観念も一度捨ててみてはどうでしょうか。専業主婦というライフスタイルは戦後60年くらいに「サラリーマン」というスタイルの普及と共に出現した一時的なものに過ぎません。戦前は男性も女性も働いていたものです(家事や育児の分担については現代の男性はもっと参加すべきですが)。
今正社員である女性は、結婚後も働き続けることで稼ぎを増やし、もっと生活を豊かにする工夫をしてみてはいかがでしょうか。産休や育休を取ったとしても復職を視野に入れておいたほうがいろいろと有利です(年金はタダで厚生年金に加入していたことになるし、出産手当金などを受けることもできます)。
正社員でなくてもパートやアルバイトで働き続けることで共働きをする方法もあります。夫が一人で600万円稼ぐのはなかなか大変ですが、ふたりで協力して600万円なら実現はずいぶん楽になります。もしかするとそれ以上稼げるかもしれません。ぜひ「稼ぎ」を増やす(もちろん無理のない範囲で)方法を考えてみてください。
→その4 ちょうどいい「暮らしぶり」を考える!
普通・自分を考える/セオリーを信じない/稼ぎを増やす/暮らしぶりを意識/借金を避ける/貯金癖をつける/まとめ 一歩先を予測し備える