中毒その8●リボの残高があっても毎月返済すればOKだと思っている人
リボルビング払いを多用している人は確実に借金中毒です。リボルビングの怖さを知らないわけですから、重症といえます。ほとんどの人がこう考えています。「きちんと毎月返済しているんだから問題ないでしょう?」と。これは大きな間違いです。リボルビングは便利な借り方です。一定の枠内で自由にクレジットが利用でき、毎月の支払いは一定額ですみます。残高は何十万円も残っているのに、毎月の返済がたった1万円という人も多いでしょう。しかし、「私たちの便利は金融機関のもうけ話」「私たちの便利は私たちの金銭的な損」と思うべきです。
リボルビング払いのおそろしいところはその時点での借入残高合計額に対して毎月金利がかかるということです。いつの段階で借りたかは問題ではありません。2年前の借入残高であろうと先月の借入残高であろうと、合計して利息がついてきます。
仮に年利15%の条件で30万円買い物したとします。6カ月にわたって毎月1万円返済したところ、借り入れ残高は26.1万円程度です(利息がかかって実は4万円も減っていないことに注意!)。そこで、また4万円買い物するとどうなるでしょうか。当然合計の30.1万円に対して利息がかかることになります。利息では私たちが常に不利なエンドレスゲームです。
「それでも返済がラクだから」と思っている人は甘く見ています。仮にリボの借入金利が年利15%とすると、借入残高が80万円あれば、毎月の利息は1万円です。つまり毎月1万円ずつ返しても永遠に返し終わらないことになります。2万円返しても1万円しか元本は減りません。それくらい金利の力は大きいのです。
こういう無限ループにはまってしまうと、貯金するのはとうてい無理な話です。デトックスしていったんリセットが必要です。デトックスの方法はもう「返済」しかありません。しかも「できるだけ早く」「できるだけたくさん」返済することです。ボーナスはチャンスです。どうせ同じ買い物をするなら、今あるリボ残高をゼロにしてからまた利用したほうがいくらかマシです。
私はリボ払いは絶対に選択しません。現金で払うか一回払いを選択します。そのほうが「うわー、今月は買い物をしたなあ」と痛みを実感できるからです。買い物の実感を薄めて、どんどん無駄遣いさせるのがリボ払いのテクニックなのです。そして、当然もうかるのは金融機関というわけ。
リボは中毒性も強いし、自覚症状もあまり出ないので、デトックスの必要を感じない人も多いと思います。しかし、なかなかやめられないというのはまさに中毒です。しっかり強い意志を持って、デトックスに取り組んでみてください。
→住宅ローンも中毒だとしたら?