Mac で操作性を検証する上で重要なポイントはやはり、1ボタンマウスです。

 ですので、Ctrl + クリック で表示されるメニュー(コンテキストメニュー)に依存した操作性にすることは、あまり望ましくありません。そもそも、Apple はユーザーインターフェースガイドラインで、「コンテキストメニューで使用できるコマンドは、メニューバーにも存在しなければならない」と定義しています。

 このことから、全ての機能をメニューバーを中心に利用しやすく設計されていることが、重要になります。

では、Mac では メニューに関して、どのような配慮をすべきなのでしょうか?

  • メニューやダイアログの機能分類を適切に行い、目的の機能を見つけやすくする。
  • メニューやダイアログが複雑になると使いにくくなるので、同じような機能を可能な限り統合してシンプルにする。

 これらを満たすためには、「ツールパレットの利用」「状況に応じてメニューバーを切り替える」ような工夫が必要になるでしょう。
■AppleWorks6 は 機能を組み合わせることで多機能を実現

 AppleWorks6は“非常にシンプルなソフトウエア”です。だから、機能も必要最小限。でも、その機能を組み合わせることで難なく作業ができてしまう不思議なソフトなのです。

例えば、文書の全体を縮小するには、すべてを選択して“テキスト>サイズ>小さく” を実行します。キーボードショートカットを覚えれば、敵なしです。

AppleWorks6などは両方の操作性をうまく実装していますね。

 では、逆に Mac に2ボタンマウスが付いていると仮定した場合どのような配慮が必要になるでしょうか?

  • ありとあらゆる局面でコンテキストメニューから適切な操作が可能であるべき。
  • 細かい調整機能のようなものは、コンテキストメニューのみに実装してメニューをすっきりさせる。

 ・・・といった方向性になります。
 やはり、2 ボタンマウスである以上は、その利点を生かす、“コンテキストメニュー”ですべての操作をできるようなソフトを目指した方がよさそうです。でなければ、なんのためにボタンが付いているのかわかりませんものね。

 ただし、次の 「3. デザインや、機能を作り上げ、動作テストし、不良である箇所を修正していく」ですが ここで 2. の段階での検証が非常に大きな影響を及ぼします。

 もし、2ボタンマウスで仮定したような設計をしてしまうと・・・

  • ありとあらゆる局面で適切なコンテキストメニューが表示されるにはありとあらゆる操作でテストが必要。
  • メニューとコンテキストメニューでそれぞれ“ある機能”と“ない機能”が出るなどの仕様不整合が生じる。
  • メニュー名を変更したら、コンテキストメニューの修正が必要
  • メニューに割り当てられたキーボードショートカットがコンテキストメニューの同じ項目で同じ表記になっているか?の検証が必要。

 というテストにおける工数の増加が発生します。
 最悪、コンテキストメニューさえしっかり機能していれば使いやすいはずなので、2つめはさほど問題視されなくなりますが・・・

 では“1ボタンマウス”なら?

  • メニューにある機能の動作を確認する。
  • 機能が統合化や不要な機能がないか検査。

 
と、非常に少ないテスト工数となります。動作検証もメニューからアクセスすれば、“正常に動作するか?しないか?”“使えない機能はグレイアウトしているか?”などのテストで作業が完了します。