4 新穂高温泉 (温泉地再訪)中崎山荘
1. 新穂高の中でも屈指の硫黄泉
2. たまご味と本格的焦げ硫黄臭で素晴らしい
3. 白濁した露天風呂
4. もうすぐ改築する
トタンの壁の古い建築 |
新穂高は6月でも雪山の背景である。近くの森は新緑の緑で、その奥に雪と岩のアルペン的な景色が広がっている。雪解けの水が流れ、川は水量を増し、清冽である。新穂高は無料のアルペン浴場や深山荘、槍見館には入浴したが、それらの泉質は個性の少ない高温の単純泉である。
美しく白濁した露天風呂 |
しかし中崎山荘前の飲泉場や足湯の源泉は違う、と一瞬で分かるほど硫黄臭がして、以前から中崎山荘の温泉に入るのを楽しみにしてきた。山小屋の雰囲気を残した古い宿で近々、改築の予定があるそうだ。
薄いがはっきりとした白濁が分かる |
硫黄分というのは凄い存在感を発揮する。中崎山荘の分析表を見ると総計353mgの含硫黄単純泉で44.3度HS 0.4mg H2S 1.9mgである。総硫黄2.3mgで色は白濁し、たまご味がし、硫黄臭がある。湯の使い方も良いのであろうが硫黄分の圧倒的存在感である。この湯は薄白濁(70センチ)、たまご味、焦げ硫黄臭あり、と記録した。
木の浴槽の内湯は薄い白濁 |
男湯は岩組の露天風呂でやや大きめなので掛け流しであるが、熟成されるのであろう、白濁していた。内湯は木造の床と浴槽で、薄く白濁した湯になっていた。薄く白濁し足は見えるがややおぼろげになっている。硫黄分が薄くても、微妙で新鮮な硫黄泉の良さを充分に発揮していた。分析表の値は加水後のもののようで、源泉は98度で1200リットルとパンフレットに書いてあるが、凄い量だ。源泉直接であればもっと硫黄分があるのかは調査しなかった。
新穂高温泉 中崎山荘
岐阜県高山市奥飛騨温泉郷新穂高温泉
TEL. 0578-9-2021
【料金】500円
入浴時間 7:30~20:00
年中無休
5 新穂高温泉 (温泉地再訪)ホテル穂高
1. 内湯 掛け流し
2. たまご味、硫黄臭アリ
3. 露天風呂循環
穂高連峰が背後に見える洋風ホテル |
新穂高温泉で中崎山荘の川の対岸にあるホテル穂高も良いという評判を聞いて、訪問してみた。背景が笠ヶ岳から槍ヶ岳に続く稜線が見え、緑の中に白銀の山々の景観は美しい。洋風ホテルの外観で、和室と洋室が半々の宿である。
薄白濁した掛け流しの内湯 |
温泉は内湯と露天風呂で違う表情になっていた。内湯は掛け流しと思われ、薄白濁、たまご味、硫黄臭あり、であるが。露天風呂は循環加水で透明な湯であった。
角度によって白濁が濃く見える |
たまご味と硫黄臭もたいへん少なくなっていた。しかし内湯は新鮮で良いと思われた。75.3度の単純硫黄泉で毎分260リットルの豊富な湯量である。熱すぎて加水しているのであろう。こんな宿こそ熱交換機で温泉から暖房したり、飲食用の湯を造れば良いと思った。
透明な露天風呂は循環 |
湯は良好な硫黄泉でわずかHS 0.7mg H2S 2.0mgの総硫黄2.7mgであるが硫黄の存在感はある。しかし中崎山荘に比べると味覚、匂いで弱まっており残念である。
新穂高温泉 ホテル穂高
岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂710-62
TEL. 0578-89-2200
【料金】800円
13:00~15:00 (2時間のみ)
※この記事に書かれている情報は2007年時点のものです。ご利用の際には最新情報をご確認ください。
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