温泉/関東の温泉

船橋周辺の温泉銭湯4ヶ所と某掘削現場

千葉県の船橋周辺に黒湯の温泉銭湯が4ヵ所ある。それらを一気に廻った。どれもコーラ色の湯である。すでに存在しないが、掘削直後の仮設浴槽にも入浴した

執筆者:郡司 勇


船橋周辺の温泉銭湯4ヶ所と某掘削現場



千葉県の船橋周辺に黒湯の温泉銭湯が4ヵ所ある。それらを一気に廻った。どれもコーラ色の湯で東京大田区や横浜の黒湯よりは薄いが全国各地にあるモール泉という意味では金沢や帯広、鹿児島吉松周辺などと同じほどの濃さである。またすでに存在しないが、掘削直後の仮設浴槽にも入浴した。


 

 1 浦安某温泉掘削場所  


1. ブルーシートで囲われたポリバス
2. 気体成分が多く、泡立っている
3. 現在は施設が完成している


某1
小さなポリバスに湯が豊富に入れられている。


源泉掘削工事現場の湯に入浴した。湧出直後の湯である。強食塩泉の25~30グラムくらいか?湧出口からの源泉は匂いや気泡が多く湯の色も分からないほどである。しかしここではメタンや臭素臭があり、さらに気泡でつるつるするが、温泉として使うと個性はほとんどなくなると推測する。単なる海水に似た塩辛い透明な湯になるであろう。そうならない為にもなるべく源泉を加工しないで直接使ってほしい。


某2
湯中に気泡と泡が混在して素晴らしい


湯は気泡で白濁し、湯の色と合わさってオリーブ色になっていた。泡付きが多く、そのためのつるつる感もある。強い塩味で、匂いも鉱物的な香ばしい匂いである。このように新鮮な湯は全く別物の様相を見せる。


某3
源泉直接の湯はまずノッチタンクに入れられる。


いくつかのボーリング現場の湯を体験したが、どれも非常に素晴らしい。このまま使える施設というのは実現しないのであろうか?なぜ加工、殺菌、循環になってしまうのかが、納得いかない。私はいつも思うが温泉の源泉に優劣はなく、どれも素晴らしい大地からの恵みだと思っている。源泉直接の湯、それもボーリングの管からなにも経由しないで掛け流しする温泉施設が出来たら素晴らしいと思う。



 2 船橋紅梅湯 



1. 一般的な銭湯の外観
2. 温泉浴槽が気泡風呂で落ち着かない。
3. 黒湯の泡が表面に発生している。




紅梅1
一般的な銭湯の外観


最近船橋で仕事があり、仕事終了後に温泉銭湯をまわった。京葉地区は以前、下総中山の「滝の湯」に行っただけで、船橋市内が空白地帯となっていた。紅梅湯は国道14号線沿いにある銭湯で、切妻造りの一般的なものである。しかしこのような木造銭湯建築も減少の方向に向かっていて、だんだんと貴重になってゆくのであろう。


紅梅2
気泡バスになっている温泉浴槽


浴室には黒湯の浴槽のみある。3つに分かれているが1つは打たせ湯、次がジェット水流バス、一つ別浴槽になっているのも気泡ジャグジーである。まったく落ち着かない浴室である。ジェット水流バスから凄い量の泡が立ち昇り水面の上5センチほどの泡が浮き、生ビールのようになっている。湯面を見ようとその泡を流し去ってみるが、すぐまた覆われる。気泡湯のほうも一面泡に覆われているがやや薄い。カラン自在で源泉加湯できるが、この気泡によって観察がしにくいのと、落ち着かないのが残念である。。


紅梅3
表面は泡立ちが多い


湯は黒褐色(50センチ)少甘味、微々硫黄臭あり、と記録した。また感触はつるつるには至らないが弱いすべすべが感知でき、良い記憶になった。分析表はなく分析していないと思われる。温泉かどうかは不明であるが重炭酸ナトリウムで規定に入るのではないかと、推測する。



 3 第二十一の湯 



1. エントランスだけ改修された銭湯建築 
2 黒湯の浴槽は1つ。
3 コーラ色の奇麗なモール泉。




21の1
奥が古い造りの銭湯


船橋の住宅街にある銭湯。14号線の紅梅湯より比較的近く、歩いて5分ほどである。入母屋の銭湯建築の前に近代的なタイル貼りの建て屋を付けたような形式の建築である。


21の2
内湯の温泉浴槽は一つ


ここの浴室は白湯浴槽と黒湯浴槽に分かれていて、源泉浴槽は1つである。気泡湯などにはなっていなくカラン自在の小さな浴槽であった。


21の3
美しいコーラ色の湯


色が個性的で黒褐色透明(コーラ色60センチ)、少苦味、無臭と観察した。湯の感触はなく、すべすべも感じられなかった。しかしゆっくりと湯に対面できるので紅梅湯より良い記憶となった。ここも分析表がなく規定かどうかは不明であるが重曹で規定になると思われる。



次は「ときわ湯」と鄙びた銭湯の「鷺沼温泉」
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