北海道屈指の野湯と泡付きのモール泉
北海道の襟裳岬の西側の日高地方から道央の大雪山周辺の温泉を廻り、帯広近くの十勝平野の温泉を廻りました。野湯や名湯もあります。然別峡野湯群のレポートはテムジンの湯、崖下の湯、チニカの湯に続きピラの湯を紹介します。次に褐色の濁り湯、然別湖畔温泉。そして圧巻は身体中に泡が付くモール泉の名湯。丸美ヶ丘温泉で締めます。
1 ピラの湯 源泉は激熱 下の溜まりが適温 緑色、少塩味 噴気臭
白濁したピラの湯 |
ペニチカの湯や崖下の湯から下流にゆけむりが見える。しかし渓流が狭まり下っては行けない状況となっている。ゆけむりの量が多いのでかなりの温泉が湧出していると思われ、上の林道に登り少し下り、そこから崖を下っていった。かなり急な崖で草木につかまりかなり滑落気味にくだった。帰りにまた登るのが苦労すると思われた。
噴気と渓流の取り合わせ野湯の醍醐味 |
さて渓流の崖より湧出した湯は激熱で下の湯溜りには入浴不能の温度の高さである。ちょうど良いことにオーバーフローした湯の先に2つ目の浴槽がしつらえられており。この野湯群では一番白濁した湯が入っていた。こちらは適温でうまく造ってある。
一番上流は激熱の源泉 |
緑色白濁、少塩味、少噴気臭で力強い源泉を感じられた。重炭酸土類食塩泉であろう。しかし食塩がメインなのがわかる。渓流の流れに一番近く野趣に溢れた露天風呂であった。急な崖を降りないと行けないのでやや整備されておらず、落ち葉の堆積が多かったが湯はなかなか良い。湧出直下はゆけむりに包まれ噴気臭がある。一番原始的な温泉であった。
下にピラの湯の湯煙が見えるピラ上野湯 |
激熱のピラの湯の上に小さな湯溜りがあった。35度ほどのヌル目で落ち葉の堆積が多く、茶色のどろどろした析出物も多かったが一応、入浴してみた。透明赤褐色沈殿あり、少塩味、微金気臭と観察した。湧出量が少ないのでヌルいが、夏には底をすくい清掃すれば適当な浴槽になるであろう。
2然別湖畔温泉 ホテル福原 褐色の食塩泉 景観良し
立派な外観のホテル福原 |
然別湖畔を通り糠平に抜けようと最短路を行くが道路の凍結が不安でなかなかスピードを出せない。結局良い道で雪はなく良好に抜けられた。途中の然別湖畔温泉は何度も行っているが必ず寄ってしまう。
赤い食塩泉の内湯 |
4回目になるが福原の褐色に濁った湯で、美しい湖畔の露天風呂に再訪した。夕刻の黄昏時で露出時間が1秒になるほどの暗さになっていたが湖面と対岸の山々も美しく写真になった。含硫黄食塩泉と明記されているが分析表はなく、褐色濁り、渋鉄味+重曹味、金気臭と記録した。
然別湖の景観が美しい露天風呂 |
以前道路の対岸の宿に泊まったが透明な湯であった記憶である。湖畔側の福原が色の個性があってよい。なおいつもやっていない、または通過してしまう山田温泉はすでに冬季閉鎖になっていた。そのため、いまだ未湯。
次に続く