白骨温泉3湯と渋沢温泉、奈川温泉
白骨温泉の名湯3ヶ所と近くの渋沢温泉、奈川温泉のレポート。白骨温泉では湯元斉藤別館と媒香庵と小梨の湯笹屋です。
1 白骨温泉 湯元斎藤別館
ここの宿が気に入った。次回泊まりたい。 1号泉 白濁、甘い重曹味、硫黄臭 木造の浴舎と木造3階の宿が良い。
木造3階の外観 |
湯元斉藤旅館 の別館は本館のやや下側、つまり手前にある。木造3階建ての立派な建築で昭和初期築とのことであるが古さを感じない。玄関を入ると太い柱で立派である。一部の客室は食事処に改築されていて、部屋数は11室の小さな宿である
落ち着いた木造の浴槽と白濁の湯 |
浴室は共同湯のような小さなもので、総木造りで斉藤旅館本館の玄関前にある1号泉を利用している。含硫黄重炭酸土類泉(S―CaMgNa―HCO3)で総計1849mgで44.1度である。炭酸分も478mg含有されている。小さな浴槽に掛け流しで溢れていた。小さいがゆえに入浴すると浴槽より湯がドッと溢れ、気持ちが良い。
基本的な造りの客室が良い |
薄い白濁、苦薬味、硫黄臭と本館と同じ感触である。硫黄分はHS 4.9 H2S 17.7の硫化水素型である。落ち着いた小さな宿で客室も木造の良さがあふれており、次回はここに泊まりたいと思った。
2 白骨温泉 煤香庵
5号泉 単独使用 39.7度 含硫黄重炭酸土類泉(S-CaMg-HCO3)
木造の露天風呂のみ、母屋は江戸時代築の旧斎藤家本宅を乗鞍高原より移築 HS 6.5 H2S 23.4 白濁強し、甘味+重曹味、硫黄臭少な目
文化財的な古い外観 |
煤香庵は食事処と日帰り入浴施設として斉藤旅館の経営である。建築が素晴らしい、古い本棟造りの立派な民家建築である。乗鞍高原のやや下にあった斉藤家本宅を移築したそうである。江戸時代末期の建築で階高の低い歴史を感じる建築である。大広間の1室のみで戸襖で区切れるようになっているだけの日本建築である。
白濁した露天風呂 |
温泉は裏手の屋外に露天風呂があるのみである。木造の浴槽で白骨の名前の通り陶器のような白く硬い析出物で覆われている。湯口にもうろこ状の析出物が付いていた。ここでは5号泉を利用しており含硫黄―重炭酸土類泉の39.7度である。
緑の美しい景観、湯口は析出物 |
硫黄分の含有量が1号泉より多く、HS 6.5 H2S 23.4と総硫黄 29.9mgと多くなっている。そのためか白濁が濃く透明度15センチほどに白く濁っている。甘味と重曹薬味があるが、硫黄臭はやや少なめである。弱く加熱されているためであると思われる。しかし硫黄分が多く白濁も強く存在感のある湯であった。
次に続く