野沢温泉の宿と共同湯巡り2
信州の名湯、野沢温泉の老舗さかやに泊まり、個性的な独自源泉の共同湯を廻った。大湯、河原湯、中尾の湯、横落の湯、麻釜源泉のレポート。さかやは硫黄含有量野沢一の37.2mgである。2位は滝の湯共同湯、3位は河原湯と思われる。
1 野沢温泉 さかや 泊 独自源泉
さかやの湯小屋外観 |
さかやは野沢の中心である大湯の隣にある。男湯の湯小屋が素晴らしい、以前取材で大湯に来た時にこの湯小屋を見て、次回はこの宿に泊まろうと思い今回の宿泊となった。部屋は新築の綺麗なものであるが湯小屋のみ古い造りである。常盤屋やかめやと共に野沢の老舗であろう。
薄白濁した内湯 |
湯は野沢では一番の硫黄含有量の源泉である。敷地内から湧出する独自源泉である。総計799mgの単純硫黄泉で63.7度である。大きな内湯を適温にするだけの湯量調節で掛け流しにしている。ほかに熱湯浴槽もある。硫黄分はHS 35.2mg H2S 2.0mgで総硫黄37.2mgと野沢一と思われる。
白濁した露天風呂 |
露天風呂白濁、内湯弱い白濁、たまご味、少硫黄臭であった。内湯は新鮮なため硫黄の析出がまだ弱いもので透明に近いものであった。熱湯は透明、ヌル湯は微白濁、露天風呂は白濁と硫黄の熟成がわかった。
内湯も撮り方で白濁に写る |
2 野沢温泉 大湯 独自源泉 新築になった昔のままの浴舎
大湯昼間外観 |
野沢温泉の中心部にある大湯や河原湯は、昼間は連休ということもあって大混雑である。夜になって少しは空くかなあと思い出掛けるがまだ混雑は続いていた。この大湯は以前新築前にも入ったが、新しい建築も以前と変わり無く立派に造られ、白木の美しい姿になった。
大湯の夜景は美しい |
特に窓の格子が細く繊細で下窓が縦格子で2層目が横格子で、湯気抜きがまた縦格子になっている。3層の屋根と入り口の唐破風が堂々としていて素晴らしい。板壁に御影石の床と木枠の浴槽に大湯独自源泉が使われている。2浴槽に別れ、高温浴槽部分は40度後半の激熱である。かろうじてヌルい浴槽に入ることができた。
深い緑色の湯 |
66.2度の単純硫黄泉で総計717mgである。HS 17.6mg H2S 1.0mgの含有量である。薄い色であるが、深い緑色透明、たまご味強し、硫黄臭と野沢屈指の良い湯であった。
3 野沢温泉 河原湯共同湯 独自源泉
木造の瀟洒な外観 |
河原湯は大湯近くの共同湯で、こちらも綺麗に新築されている。大湯より小振りであるが湯気抜きの付いた2層造りの外観で、唐破風の入り口が立派である。腰壁まで石造りの浴室で河原湯独自源泉が入れられている。
夜の内湯 |
64.1度の単純硫黄泉で総計824mgである。HS 21.3mg H2S 1.0mgの含有量は比較的多めでさかやの37.2mg 滝の湯の25.75mgに続く3位と思われる。
その硫黄分は味覚に凝縮され薄緑色透明、たまご味強し、少硫黄臭と記録した。熱い湯が掛け流しなので入浴不能になってしまうために、少量加水されているがそれでもかなりの熱い湯である。