野沢温泉の宿と共同湯巡り
信州の名湯、野沢温泉の名宿巡りをした。個性的な独自源泉の共同湯も廻った。
1 野沢温泉 奈良屋 独自源泉 綺麗な湯、良い宿
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木造3階の外観 |
麻釜下の木造の宿、一部は3階建てになっている。骨格は古いものであるが綺麗に改修され新築のようである。玄関の空間は吹抜けで立派である。
![奈良屋2]() |
エントランスの風情 |
浴室は新築で伊豆石造りで木枠の浴槽である。天井が高く清々とした浴室であった。湯は独自の奈良屋源泉である。81度の単純硫黄泉で透明、少苦味、少硫黄臭であった。個性が少ない綺麗な湯であった。
![奈良屋3]() |
綺麗な湯の浴室 |
2野沢温泉 清風館 感動物の湯小屋
緑色透明、月岡のようだ 麻釜源泉
![清風1]() |
湯小屋の外観 |
麻釜源泉ながら、コンクリートの玄関部分の裏手に見えた瀟洒な湯屋造りの湯小屋が素晴らしく入浴してみた。建築が素晴らしい、このような湯小屋を文化財にするべきだと思う。湯気抜きは縦格子でその下の壁に斜め格子の透かし窓になっている。絶品の風情である。
![清風2]() |
湯小屋の高い天井 |
浴槽はひょうたん型のモザイクタイル浴槽で鄙びた情緒がある。湯も野沢では珍しく白濁せずに緑色透明である。本来硫化水素イオン型の温泉なのでこのように黄緑から緑色透明になるはずだなあ、と思っていたがここで初めて発見した。
![清風3]() |
美しい緑色の湯 |
常盤屋1.1、かめや、真湯3.2、さかや2.0などはH2Sがやや多目なので緑白濁である。この湯が緑色なのは分析表によるとH2Sが0.2mgと少ないのが原因であろう。玄関部分の棟はコンクリート造であるが、奥に木造棟がありそちらに泊まって滞在するにはよいであろう。良い宿を発見した気分であった。
![清風4]() |
曲線の浴槽に緑色の湯 |
3 野沢温泉 滝の湯 独自源泉 深緑色透明 硫黄臭多し
![滝の湯1]() |
木造の瀟洒な外観 |
共同湯の滝の湯は独自源泉で野沢でも麻釜の上にある最上部の源泉である。小さな古びた木造の湯小屋で河原湯、大湯が建て替えられ、古い情緒の残る共同湯はここがベストであろう。
![滝の湯2]() |
深い緑色になった内湯 |
湯は深い緑色透明で大湯の色に似ている。清風館のような明るい緑色ではなく濃い色である。やや熱い湯が掛け流され小さな浴槽から溢れていた。単純硫黄泉で硫黄含有量は野沢2位のHS 21.6mg H2S 4.1のものである。
![滝の湯3]() |
滝の湯分析表 |