湯量豊富な山鹿温泉の温泉6箇所
湯量豊富で掛け流しの温泉や、湯量が必要な、ずっと掛け流しの家族風呂が
多い山鹿温泉周辺は温泉の宝庫である。この実態を調査するために
山鹿温泉の全施設を制覇してみた。
1 旭志温泉 森の泉くれたけ
開放的な露天風呂 |
微々たまご味の痕跡 微オーバーフロー 循環
熊本には各市町村のほとんどに温泉がある。旭志温泉は旭志村の温泉施設。地下1470mもの深さから湧出した温泉は37.7度の単純泉で透明、無味、無臭ながら微々たまご味の痕跡があるもの。センター系の立派な施設でプールも付属している。内湯、露天風呂ともに循環であるが弱くオ-バーフローさせていた。高台にあり田園風景の平野の眺望が美しい。
2 後藤温泉
後藤温泉外観 |
透明、たまご味、少硫黄臭 つるつる 掛け流し
菊地温泉街から山鹿に向かう途中に有る一軒宿の温泉。46.5度のアルカリ性単純泉が毎分300リットルも湧出して湯量豊富である。内湯は四角い浴槽が1つであるが飲泉可能で、掛け流しである。山鹿では飲泉可、掛け流しは普通の状況である。家族湯が8箇所付属しており、そちらも全部掛け流しになっている。
掛け流しの内湯 |
この地域であれば、このような温泉の使われ方が普通である。しかし、この単なる普通の温泉の使い方に感動するのは、いかにほかの施設がそうでないことが多いかの証であろう。実際この後に山鹿の温泉街を巡るとこの状況が普通で、循環が珍しい。公衆浴場は150円で入浴できるが掛け流しが激しく、床に一定の厚みをもって掛け流しになっているのは良い。湯の個性もあり硫黄のはっきりとした個性が山鹿よりも際立ち高い評価とした。透明、たまご味、少硫黄臭と記録した。
簡素だが掛け流しの内湯 |
3 菊地砦温泉 狗奴国城
城郭の立派な外観 |
豪壮な城郭建築の温泉 オーバーフローの多い循環は善し
城郭の立派な温泉施設。遠くから3層の天守閣と楼閣が見え、和歌山県の湯浅城温泉とともに日本有数のお城の温泉であろう。四国の湯川温泉や山出温泉なども城の外観である。エントランスホールの大吹抜けは立派で、貴重なムクの太い柱が林立し、高価な建築費用がかかったと思われる。なんととなりの七城町温泉ドームも城郭を模している。しかし狗奴国城は湯浅とともに本格的なお城の建築で、費用に糸目をかけずに造ったような印象で豪壮である。さて温泉は天守閣部分にあり42.9度のアルカリ性単純泉で透明、無味、無臭である。内湯はオ-バーフローの多い循環ながら露天風呂は大石造りの豪快なもの、掛け流しで好感した。
掛け流しの露天風呂 |
4 鹿本町温泉 天然温泉湯花里
透明、無味、無臭 少オーバーフロー循環
山鹿に近づき鹿本町に入ると立派な現代建築の温泉センターがある。天然温泉湯花里という。物産館やレストランなども併設され、近在の人のバザーが行われており、国道沿いにあるので一大観光スポットのように賑わっている。46.3度の透明、無味、無臭のアルカリ性単純泉で循環オ-バーフローである。この周辺の温泉は総計200mg前後でPHも9.0内外であり、CO3がHCO3の次成分又は主成分になっており、つるつるの温泉である。以後山鹿に行くが、15箇所ほどほぼ同系の温泉が続き最終的にはさすがに食傷気味になってきた。しかし考えようによっては素晴らしい潜在力があるとも言える温泉郷である。
5 山鹿温泉 ならのさこ温泉(再訪)
掛け流し つるつるやや強し 以後山鹿全て掛け流し、飲泉可能
山鹿に入り「楢の迫温泉」に再訪した。47度の単純泉で透明、無味、無臭ながらつるつるが強く「つるつるやや強し」と記録した。放射能泉でもあり36.6MEは立派な含有量である。掛け流しの量によってヌル湯、熱湯があり良い。露天風呂は豪快な石組で庭園風に造られている。
6 山鹿温泉 ちよ湯
ちよ湯外観 |
掛け流しの一般的銭湯 つるつるの湯
次に訪問したのは山鹿市で最も鹿本町に近い東側に位置する「ちよ湯」という銭湯である。思っていたよりも大きく、銭湯と温泉センターの中間ほどの大きさである。大きな瓦屋根の比較的新しい施設である。内湯のほかに露天風呂も設置されている。内湯の床は掛け流しの温泉が波を打って流れ去っている。湯量豊富なのが一目で理解できた。
掛け流しの内湯 |
一方露天風呂は弱くオ-バーフローさせているので温度は低くややヌル湯になっている。つるつるは山鹿の一般的レベルであった。
床に流れる内湯 |
※この記事に書かれている情報は2003年11月時点のものです。ご利用の際には最新情報をご確認ください。
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