金気のある赤い七釜温泉
釜の露天風呂は健在 |
七釜温泉の共同湯は10年ぶりほどの再訪であったが、まったく変わらずに存在していた。48度の石膏芒硝泉(NaCa―SO4)で総計1525mgの温泉である。湯の色があり金気分を少量含み薄褐色になっている。番台のおばチャンの話しだと以前はもっと濃かったとのことである。薬苦味があり、金気石膏臭も充分に感じられた。
金気分のために、なかなかの個性的な湯となっている。しかし分析表ではFeは0.03mgである。鉄分の析出後の分析であろう。大きな木枠の内湯と名物の大きな鉄釜の露天風呂があり、ともに掛け流されている。良い共同湯であった。近くの二日市温泉は以前国民宿舎で入浴したが、現在は廃業しその源泉は使われていないそうである。残念なことである。この共同湯も改築の話が出ているとのことでこの良い風情は残り少ない期間となってしまった。改築前に再訪できて良かったと思っている。
三朝温泉 株湯
株湯浴槽 |
株湯には積雪が多く、株湯までの細い道は脱出不可能になりそうで、広い道に駐車して深い雪のなか歩いてアプローチした。本日は3月7日であるが厳冬期のようである。
簡素な共同湯で外部に湯を汲む施設があり、この雪の中汲みにきている人が何組もいて驚いた。
総計786mgの単純泉で45.6度である。足元より湯を入れている掛け流しの浴槽である。男女は格子で分けているが基本的に一つの浴槽である。まさに小さな浴槽のみの簡素な共同湯で浴槽も洗い場も狭く小さなものである。
三朝の中心部よりやや離れた位置にある秘湯的な共同湯であった。しかし「三朝温泉発見の湯」と謳ってあり自噴の温泉が昔からあったのであろう、歴史は古いものである。
足元湧出温泉のある橋津屋
橋津屋は木屋旅館の隣の宿である。民芸調に綺麗に改修されていて人気があり、日曜の朝でお帰りのお客で混雑していた。雰囲気が女性好みなのか?多くの女性グループが会計待ちをしていた。
橋津屋の足元湧出浴槽はすのこ敷き |
「まっとうな温泉」で足元湧出温泉とされていた温泉。2つの浴室の一つは岩風呂で底は完全にコンクリートで固められていたので足元湧出とは思えないが、もう一つの道路側にある中屋寄りの浴槽は、三朝特有の木のすのこの底になっていて底から湯が出ているように感じる。しかし上からの加湯も多く、三朝温泉の人の話だと底からはほとんど出ていないそうだ。
そう聞いて行ったから先入観もあるのだろうか?なるべく冷静に観察したつもりだが、どこか新鮮味に欠けるような気がした。しかし急がしい時間帯であったこともあり温泉について詳しく聞けなかったので課題として残しておきたい。
*山陰特集*