2 黄金温泉
凄い泡付きである。自噴源泉掛け流し、37度ほど
全身真っ白の写真を撮った。薬師温泉のように炭酸を含む
昆布駅近くの農村に湧出した温泉。朝早く行ったので湯を溜めている最中で一杯になるまで待った。湯はヌル目の含重曹芒硝食塩泉(Na-Cl,HCO3,SO4)で37度のものが自噴している。源泉をなにもせずにそのまま浴槽に入れているのが良く湯口は気泡でまっしろに白濁している。炭酸分をかなり含有しているからである。平成6年にボーリングし現在までずっと自噴している源泉である。建築が手作り仮設風で良い。半混浴の大きな露天風呂に内湯から湯が流れて行くようになっている。こちらはさらにヌルイ湯になっている。入浴すると凄いことになる全身まっしろに気泡が付着する。取っても取っても付着し産毛が総立ちになる。透明、少塩重曹えぐ味+炭酸味、少炭酸刺激臭と観察した。湯口に近づくと気化した炭酸がパチパチと跳ね水滴の踊りが大量に見える。しかし湯中にも充分に含有し衝撃があると気泡が立ち上る。新鮮な炭酸含有泉はこのような面白さがあり好きである。このヌルさによって実現するもので一般の人は温度が足りないと思うであろうがこれが絶妙で良いのである。加熱するとこの炭酸はなくなってしまうと思われる。
3 ニセコ小湯沼
出口にて入浴、危険なので自己責任で
ニセコ湯本の源泉は大湯沼であるが上流の小湯沼も温泉の大きな池で未利用で流れ去っている。20分ほどの登りで到着する。小湯沼の周囲が切り立っており転落の危険があるので注意が必要である。現在は到達まで熊笹に覆われたトンネルのような道となっており、数年すると通れなくなってしまうと予想される。湯沼の馬場川への流出口に入浴した。やや熱めの湯で43度ほどであろう。短時間しか入浴できない。恐山湯坂の釜に比べ急激に深くなっており足元は泥なので入り込むと危険である。さらに中央部に行くと強烈に熱くなるので注意が必要である。灰白濁、硫黄甘味、硫黄臭強しと記録した。
4 馬場川の泥湯
酸味はあまりない。入浴スポット多数
ニセコの小湯沼は大きな源泉沼であるがオーバーフローの適温の湯が溢れ馬場川に流れている。灰色の泥の川で小湯沼から下って行くと各所に入浴スポットがある。ここは安全である。どこも泥が深く堆積したんぼ状態で沢を下って行く。一部深いところもあり入浴した。流れの上澄みはやや青白濁であるが入浴したとたんに灰白濁となる。味覚は酸味は弱く硫黄の甘味がある。匂いは強い硫黄臭である。
5ニセコ湯本温泉 (4回目)チセハウス
泥湯健在
ニセコ湯本温泉は大湯沼源泉で73度の酸性硫黄泉で強力なものだ。このチセハウスは最初の訪問以来変わらずに存在していて好きである。ロックの好きなマスターは素っ気ないがここの雰囲気が好きな若いロックファンが今日も数人たむろして大きな音で音楽を聞いていた。私も音楽が好きで北海道在住の時に札幌や小樽のロック喫茶に入り浸っていたのでその雰囲気は理解できる。さて、どこの温泉でも一番大事なことは源泉の良さを損なわないことで、それは源泉をそのまま使うという簡単なことである。この露天風呂は客がなんと言おうともずっと変わらずドロドロである。圧倒的な泥の沈殿で混浴露天風呂の源泉側つまり女湯側は田圃状態である。夏は人が入るので泥が少ないが冬は湯よりも泥が多い泥にまみれた露天風呂になる。逆説的であるがなんと素晴らしいことであろう。この泥の面白いのは雪秩父でも見られるが黄色いコンペイトウのような硫黄の粒が混じっている。集めると黄色い砂のようで美しいものだ。全国的にも珍しい天然記念物的なものである。内湯も少ないながら底に泥が沈殿しているがやはりチセハウスは露天風呂が圧巻である。灰白濁、少酸味、硫黄臭多しと記録した。小湯沼と同系の湯である。
6五色温泉 (3回目)
新築で良くなった。からまつの湯がベター
北海道では屈指の山岳温泉とも言える五色温泉は白濁した硫黄泉であるが、分析表を見ると面白い。正苦味泉でMg445 Ca235 Na572でMgが主成分になっている珍しいものだ。SO4 2562でH2Sは10.5となっている。2ヶ所の浴室になり共に露天風呂付きの内湯である。弱い白濁、少酸味、弱い硫黄臭と観察した。総計5284 73度という立派な温泉であり湯量多く掛け流しにしているので温泉本来の実力は国内でも屈指であろう。新築になり良いものとなった。からまつの湯は木造の内湯と広い露天風呂があり好感した。地獄風の景観のあるもう一つの浴室もありややぬるくゆっくり入浴できる。