温泉/関東の温泉

湯河原,伊豆山,伊東,藤よし,赤沢,北川,谷津,下加茂 伊豆東海岸の温泉

平塚から湯河原を経由して伊豆の東海岸を廻った。たくさんの温泉があり、屈指の温泉密集地である。

執筆者:郡司 勇


伊豆の東海岸の温泉レポートです。

1 平塚グリーンサウナ    
  桧風呂が良い  源泉加湯中で臭素臭多し 

平塚駅の線路沿いにあるサウナ風温泉。総計12210mgの高張性の綺麗な食塩泉が湧出している。35度、露天風呂および温泉浴槽は透明、塩苦味、無臭であるが桧風呂のみ現在湯を張っている途中であった。ここは湯口から匂いが放散されており臭素臭が出ていてよかった。

2 二宮温泉 セドル健康ランド    
  
二宮の新幹線沿いにある健康ランドにある温泉。14.4度の食塩泉で総計2660mgである。内湯のみで一部の浴槽に二宮温泉と書いてあり入浴してみるが透明、無味、カルキ臭であった。循環であるためか弱いつるつるがあった。

3 スパウザ小田原     
 強食塩泉 循環 見晴らし良し

小田原を過ぎ根府川になると、海に沿っていた国道135号は山に入ってゆく。国道から分岐しさらに高度を稼ぎ、白銀林道の方まで上がったところにある豪華なホテルに温泉が湧出した。さすがに展望が良く紺碧の海が美しい。19375mgの濃い食塩泉で30.5度である。源泉の循環であろう透明、強塩味、少塩化物臭となっていた。

4 ままねの湯   (再訪)
  風情あり

湯河原の温泉街は木造の古い宿が残り全国屈指の風情である。ままねの湯が印象に強いので再訪した。湯河原は上野屋や大観荘、伊豆屋の周辺が中心地でやや密集し古い街区であるが、やや離れた藤田屋や天野屋は木造建築の御殿のような入母屋で圧巻である。その密集した温泉街の中にあるままねの湯は温泉宿であるが公衆浴場としても営業している。モザイクタイルの浴槽に大理石の縁の浴槽に熱い湯が入れられている。昔から同じの浴室角の源泉溜め桝より浴槽にいれているが激熱である。これで一切加水不可であるのでなかなかパンチのある温泉となっている。単純泉に近い清澄な弱食塩泉で透明、無味、無臭である1981mgの82.8度という高温である。現在は上野屋の敷地にある源泉より引いている。最初に訪れてから既に約20年になるがまったく同じで残っていた。

5 伊豆山般若院共同湯  (別カウント) 
   明礬味あり

伊豆山温泉は海岸の走り湯近くの温泉宿がほとんどであるが伊豆山神社のある山の上にも温泉がある。般若院共同湯で63度のCaNa-SO4、Cl泉が湧出している。泉質は海岸とは全く違う硫酸塩泉で特有の塩苦味はない。コンクリートの共同湯で中央に楕円形の綺麗なタイル張りの浴槽がある。弱く掛け流しされており良い使い方である。特記する点は味覚に明礬味がありアルミニウムの含有があるか、または弱い酸性であると思われる。この個性によって一般的な共同湯の温泉も強く記憶に残ることとなった。


6 伊東温泉   (温泉地再訪)  東海館
  立派な旅館である、以前から入りたかった。 

伊東温泉の原点は松川沿いの温泉であろう。東海館といなばの2旅館が松川に沿って建ち、その景観は木造の御殿造りで伊東温泉の白眉といっても良いであろう。通る度にいつもこの立派な温泉に入ってみたく思っていた。残念ながら廃業した東海館は伊東市によって復元改修され一般に開放された。楽しみにしていたがこの度訪問した。となりの「いなば」は生き残り国指定文化財の宿となった。木造3階建ての母屋に塔のような望楼をつけた建築は美しくかつ立派である。客室は凝った意匠の入り口や組み木の障子絵などが古い高級旅館の良さを現在に伝えている。各階に欄干の付いたファサ-ドの中央に立派な唐破風の入口は彫刻が飾られ神社のようである。浴室は小浴室であったが蛸の湯口から透明、無味、無臭の単純泉が掛け流しになっていた。総計376mgの松原25号泉で26.3度というもの。
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