温泉/東海の温泉

弁天島、新居浜、ゆうとう、舘山寺、奥浜名湖、三ケ日 浜名湖周辺と静岡の秘湯(2ページ目)

浜名湖の弁天島温泉に行った。翌日は周辺の温泉や秘湯のレポート

執筆者:郡司 勇

6三ケ日温泉  ホテルリステル浜名湖 
    
浜名湖の一部であろうが猪鼻湖という湖畔に立つホテル、エントランスが4階でフロントがガラス張りで抜けているような設計でアプローチすると湖面の展望が広がりたいへん美しい。浴場は1階の湖水に面してある。ここからの眺めも良くリゾートという意味では良く出来たホテルであろう。浴室の造りも奇麗である。しかし湯は26.4度のアルカリ性単純泉で総計206mg 透明、無味、無臭の無個性のもの。

7八名温泉       
      
国内最強レベルの赤さに脱帽、成分がほぼ鉄53mgのみが凄い

三ケ日まで来たら愛知県の新城市が近いことがわかり、急遽八名温泉に行こうと思い阿部さんに連絡したが不在であった。まあ行ってみようと八名という地名に向かって行くと案内看板があり難なく行くことができた。四角いコンクリートの3階建ての建築でスーパー銭湯のような設備で営業されている温泉である。中は白湯の浴槽が数ヶ所ある。赤い鉄鉱泉は階段を登って別室のような半露天風呂にあった。湯は炭酸鉄鉱泉の14度である。色を見て驚いた。オレンジ100%ジュースのような濃いオレンジ色である。透明度は5センチであった。成分総計は505mgなので薄いがFe2が53.1mgと多く成分のほとんどが遊離炭酸と炭酸鉄という組成であった。Mg15.1(32%)Fe53.1(48.9%)HCO3 225.8(93.2)CO2 167となっている。強い赤褐色、渋鉄味、鉄の金気臭多し、と記録した。弱く加湯し続けながら加熱するといった使い方も鉱泉としては満足行くものである。浴槽は富士山の絵が背景になっている銭湯風で、濃い赤い湯との取り合わせが異様で不思議な感覚がした。小諸の天狗温泉や有馬温泉とともに赤い湯の双璧であろう。

8儀光温泉       
    
浜松北側にポツリと位置し、なかなか行けない温泉なのでいつか機会があれば行きたいと思い、ずっと記憶の片隅にあった温泉。屈曲した細い県道を山の中に進むと儀光温泉の分岐があるが、門型の看板が凄い、激しく錆びていて営業しているのかなあ、と不安になったが行ってみた。交差出来ないようなさらに細い道を1キロほど行くと外観は意外に奇麗でリニューアルされた温泉宿であった。日帰り不可であったが、お願いに行きなんとか入浴させていただいた。玄関の棟を越すと一気に古い造りとなり谷に向かって下ると小さな一人用の岩を少し使ったモザイクタイルの風呂があった。これは日帰りを断るであろうという小ささである。2人は入れない。湯は規定外かもしれない単純泉で透明、無味、無臭である。渓流の対岸の枝には貴重なモリアオガエルの卵が産卵されていた。

9渋川温泉  湯元館   

儀光温泉の近くにある一軒宿でこちらはバスも通うのでやや有名であろう。斜面に増築を繰り返して建てられたような複雑な建築が古びて存在している。しかし中は床が磨かれ木造の宿の良さが溢れた情緒のあるものであった。湯は家族風呂風の小さな浴槽が3室あり、単純泉が加熱されている。分析表はなかったが、弱いながらも個性はあり、透明、少苦味、微硫黄臭と記録した。山の中のひっそりとした古い温泉宿といったイメージであった。
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