温泉/甲信越の温泉

越後湯沢から 新潟と秋山郷の湯その1

新潟県の温泉と秋山郷の温泉に行きました。清津峡温泉から秋山郷に向かいました。

執筆者:郡司 勇


新潟県の温泉と秋山郷の温泉に行きました。秋山郷は9年前に行ったきりなのでほとんど再確認のコースでしたが記憶がよみがえってきて楽しいものでした。


1 清津峡温泉 神社前露天風呂(温泉地再訪)

43度から44度の単純硫黄泉が清津館前の庭に垂れ流しになっている。苗場館に行く予定であったが朝9時では不在であった。浴槽よりU字溝に流れている湯はこの神社まえのものと同じく透明、たまご味、少硫黄臭の湯で良いものであった過去に清津館の手前にあった角型の露天風呂はなかった。HS-8程度の含有量と推測。弱いがすべすべがある。  


2 瀬戸口温泉 清津峡ホテル(再訪)

総計1791の弱食塩泉 31度 昔の民家風の旅館。内装は漆塗りの建具といろり付きの食事処で古びた情緒があって良い。湯は透明、少塩味、湯の香あり。成分通りの濃さの湯で循環である。
 

3 ゆくら妻有温泉

56.6度の食塩泉で総計7グラム強の湯が掛け流しで利用されている。薄緑色、塩苦味、臭素臭+湯口弱い油臭のもの。泡の浮遊で湯口付近の湯面は白濁している。

入れ方がそっと流されているので源泉の気体成分が比較的良好に残っているのであろう。別海温泉などでもあった好きなものである。新設日帰り温泉施設としてはかなり良い使い方のもので湧出量が536リットルあるために循環、加熱しなくても充分湯量が足りているのであろう。これが最大のよい点。

今後作られる町村営や第3セクターの日帰り温泉施設は大きさばかり重視しないでここを見習ってほしい。湯を重視してもらいたいものだ。


4 グリーンピア津南

大きなスキー場併設のホテルに温泉が入っている。総計1308の弱食塩泉 48.1度。ほぼ透明微黄色、微塩苦味、微々臭素臭7階の展望大浴場。循環 


5 栃川温泉 のよさの里(再訪)

栃川キャンプ場からの引き湯で内湯は大加水の上豪快に掛け流している。床一面に湯が流れている。露天風呂は循環で熱い湯を弱く加えている。

加水の掛け流しと新鮮味のない露天風呂とどちらも賛同できないが、どちらかというと個性の残る分、露天風呂の方が良いと思った。鳥甲山の背景も美しい。58.9度のNaCa-SO4、Cl泉で総計1460というもの。トレードマークの萱葺き屋根はトタンに葺き替えられ更に行く価値の少ないものとなってしまったのは残念。

6 和山温泉 仁成館(再訪)

秋山郷は妻と結婚直後に廻り9年も前のことで記憶がほとんどなくなり記憶に残る切明、屋敷、小赤沢以外はもう一度行こうと今回の秋山郷巡りとなった。

やはり記憶が薄くなったのは湯の個性もそれに比例して薄いものであった。48.5度のNaCa-Cl,SO4泉で総計は不明であるが観察によると総計2グラム前後と推測できた。透明、渋苦味、ほぼ無臭、内湯、露天風呂ともに弱い掛け流しで湯はしっかりとした硫酸塩泉の感触はある。昔はこのくらいの繊細なものは感知しなかったのであろう。

しかしここも山奥の宿で渓谷の奥に鳥甲山の見える風景や自然の多い環境は素晴らしく、落ち着いた良さを持っている。一人こもって文章を書くなど最適な温泉だ。(マル秘湯112選のときは万座温泉ホテルで10ヶ所ほど書いたが)
  

7 小赤沢温泉 楽養館(再訪)

ここは間欠的な湯の湧出が記憶に強く残っていたのでどうなったか確認したく再訪した。

総計23350の含鉄-NaCa-Cl強塩泉で炭酸が813も含まれる温泉。浴室内で湯口より間欠泉になっている素晴らしいものは健在であった。噴き出す源泉が浴槽の中央部まで飛んで行く光景は誰でも強い記憶になるであろう。しかし今回は丁度その前日に改修が終わり湯口に長さ2mほどのゴムホースが取りつけられ湯の中に入れられていた。

しかし間欠泉なので、湧出が始まると直径5センチほどのゴムホースが湯の中を暴れまわり炭酸の噴き出しも多いので湯の中で風船を割ったような騒ぎになっている。湧出が始まると浴槽に爆弾がおちたように水柱が立つという珍現象であった。

45度のものだが新鮮で炭酸をよく含有し赤褐色、強い塩味+炭酸味、金気臭という個性的なもので析出も多い。K329 Ca1829 Fe32.6 Mg284 CO2 813など土類やその他個性的物質を充分に含む濃厚なものであった。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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