温泉/九州の温泉

大分県の温泉巡り1

昨秋9月の初めに大分と熊本の温泉巡りをしました。そのときのレポートです。赤川温泉を紹介しています。ここの真っ白に白濁した湯は感動ものです。

執筆者:郡司 勇


1 赤川温泉  赤川荘 
含2酸化炭素、硫黄―石膏冷鉱泉
(硫化水素型)23.3度 PH 5.2 
総計2968 Na42 K10 Mg39 Ca317 
SO4 958 HCO3 148 H2S 52.6 
CO2 1298 など  
観察  
 白濁(露天、青白濁 内湯 薄黄白濁)
 炭酸味+たまご苦味、やや強い硫黄臭。

硫黄泉は硫化水素の匂いと白濁した色で存在感の
ある湯です。特有の腐卵臭の匂いで最も温泉らし
いと言えます。温度のある硫黄泉は万座を初めと
して雲仙、日光湯元、吾妻高湯、白骨など立派な
温泉地が多いですが、冷鉱泉となると成分総計が
1000mg以下の単純硫黄泉が多く、ほのかな硫黄臭
がありますが加熱や時間の経過で消えてしまうこ
とが多いものです。しかしこの赤川温泉は鉱泉な
がら素晴らしい源泉です。主成分が石膏と炭酸で
すが、硫化水素を52.6mgも含み、国内でもトップ
クラスの硫黄泉です。鉱泉ではNO1の硫黄含有量を
持っていると思われます。23度という温度ですで
に白濁した湯は硫黄泉では珍しく、七時雨鉱泉、
石鎚山鉱泉などの白濁した鉱泉は炭酸水素塩鉱泉
ですので、硫黄泉では他に思いつきません。

ここの特筆すべきことは加熱せずに源泉のまま使
っている浴槽があることです。奇跡的な良い源泉
に内湯および露天風呂にて入ることができます。
内湯は多量の掛け流しで素晴らしい利用法です。
露天は古くからある別源泉で青白い色で美しいも
のです。飲むと強い硫黄の匂いと苦味の中に清涼
味がしますが、これは炭酸です。約1300mgも含ま
れていて炭酸泉とも言えます。
なんとこの宿には電気が引かれていません。
このような湯を守っていく宿の方には温泉ファン
として頭の下がる思いです。



2 レゾネイトクラブ久住  
  Mg、Ca、Na-HCO3、SO4泉 (重炭酸土類、苦味泉)
  茶褐色濁り(12センチ)、薬味、少金気臭

赤川近くの温泉、各雑誌に真っ赤な湯が紹介され訪れるのを楽しみにしていた。広大な高原は草の起伏となっていて、さらに南斜面の明るさがあって景観の美しいところだ、宿は離れの造りになっていて廊下で繋がるといったもの。木造平屋のリゾートである。平日の2時すぎというのにカップルがどんどんチェックインしていて、分析表をもらおうとしたが忙しそうなので辞退した。さて湯は濃厚なもので特記としては薬味がつよく重曹分がおおいと観察。
しかしこれは露天のみで内湯は濾過されているのか、個性は同系だがずっと減殺されてしまっていた。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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