北極点から故郷である愛媛県瀬戸町まで約1万5000キロの踏破を目指していた冒険家河野兵市さんが、カナダ北方の北極海の氷原で遺体となって発見されました。
薄い氷を渡る際に氷が割れて海中に転落した可能性が高いとのことです。
河野さんの冒険に注目していた私はこの報道にはショックを隠せませんでした。
「命を落とすようなことが冒険じゃない。 冒険とは、自分のいるポジションから一歩前に踏み出す勇気だ」「北極に行ったり、エベレストに登ること自体が素晴らしいのではなく、そこで「何を感じるか」が大切だ。」との言葉を残している河野さんの生き方に感銘を受け、その冒険を心から応援していた私にとって今回の悲劇はとても辛いものとなりました。
思えば10年ほど前、「サハラ砂漠を装備を載せたリヤカーを引いて単独で縦断した」 との記事を見かけたときが河野さんとの出会いでした。
果てしなく単純かつ壮大な旅に「なんてすごいことをする人なのだろう」と思っていると河野さんは今度は「北極に行く」と言う。「砂漠を歩いていた人が今度は北極だなんて面白いことを考える人だ」と、その創造性にも驚きました。
その後、北極点単独徒歩到達も成功し、今回の「北極点から日本へ REACHING HOME」の旅を展開していたところでした…。