関東近郊おすすめ廃線ルート
■筑波鉄道(関東鉄道)筑波線(茨城県・土浦ー岩瀬)
かつては上野からの国鉄が乗り入れていた、半世紀前のつくばエクスプレス。駅のホームがほとんど残されていて、中でも筑波駅は駅舎もバスターミナルの事務所として現存。ただ、ほぼ全線が「つくばりんりんロード」という自転車道になっているため、廃線跡自体を走る楽しみはない。
■旧信越本線(群馬県・横川ー長野県・軽井沢)
旧信越本線碓氷峠の名所、碓氷第三橋梁(めがね橋)。秋は紅葉スポットとしても人気だ |
かつて国鉄最急勾配を誇っていた区間。アプト式軌道が採用されていた旧信越本線と、長野新幹線の開通によって廃止された信越線の2つがあり、旧線の方は一部が遊歩道として整備されている。また、レンガ造りのめがね橋(碓氷第三橋梁)は観光スポットとしても人気だ。廃止間もない信越線の方は一部区間に観光用のトロッコ列車が運行中。横川駅には鉄道文化むらがあり、展示車両も多い。ここは特に廃線に興味がなくても楽しめるはず。ちなみに並行する碓氷峠旧道は、かつてドリキン土屋圭市が腕を磨いたワインディングルート。最近では頭文字Dの舞台としても知られる。
■東武鉄道矢板線(栃木県・矢板ー新高徳)
東武鉄道矢板線・柄堀駅あと。ホームの痕跡が残る奥にはかつての駅前商店も見える |
幹線道路を離れているせいか、廃止後半世紀近く経っているのに多くの駅のプラットフォームや路盤がよく残っている。また廃線跡の大部分がそのまま車道になっていて、クルマで走れるのがうれしい。ただしトンネルや橋は通行不可能だったり、撤去されている。日光・鬼怒川方面へ行くときに、東北道矢板ICで降りてのんびり寄り道していくといいかも。
■草軽電気鉄道(長野県・新軽井沢ー群馬県・草津温泉)
草軽電鉄北軽井沢駅。少し前まではスナックとして使われていた |
軽井沢から草津まで、約50kmを3時間近くかけてつないでいた鉄道。今も残っていれば人気を集めていそうだが、昭和37年に全線が廃止されている。北軽井沢周辺ではペンション街を縫って線路跡が狭い道になっていたり、駅が保存されていたり、クルマで断片的に回ってもそれなりに楽しめる。草津温泉の手前は林道のように線路跡が残っているけれど、ここは4WDでないとつらいかも。僕は無理やり普通のクルマで突入しましたが。
■日本硫黄観光鉄道(磐梯急行電鉄)(福島県・川桁ー沼尻)
磐越道猪苗代磐梯高原IC近くのJR磐越西線川桁駅から、沼尻温泉手前まで。磐梯山を望む廃線跡のほとんどがクルマで走れる。終点の駅舎は移転されながらも健在。地元でも保存を意識していて、駅跡には表示板も配置されている。猪苗代・裏磐梯方面へのドライブついでにおすすめ。