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夏の北海道を走ろう! 現地編(2ページ目)

夏の北海道を目指す人への第2弾。初めて北へ旅する人に向けて、現地で不安なくドライブを楽しむためのポイントを指南しよう。本州でのロングドライブとはちょっと違うところもあるんだ。

執筆者:上田 泰久

スピード違反に気を付けて!


北海道で地元の人に道を聞くと、「60kmだから、まあ1時間だね」なんて言われることが多い。つまり、平均時速60kmで走れるってこと。実際そうなんだからすごいけど、だからって制限速度は別。街中では30km制限の道だってあるわけ。地元のドライバーは取り締まり場所を知っているから、道外ナンバーやレンタカーの観光客ばかりがネズミ捕りに引っかかっている。

スピード違反で捕まりたくないならもちろんスピード出さなきゃいいわけだけど、現実的な対策としてはまず、地元ナンバーのクルマのあとを走ろう。単独走行の場合は、とにかく町の出入り口付近では減速を。北海道でのスピード取り締まりはほぼ100%レーダー式だから、探知機を持ってる友人がいれば借りていくのもいい。北海道ならレーダー探知機を誤作動させる最大原因の自動ドアもめったにないから、安物でも効果あり。

このほか、めったにないけど追い越し禁止(正確に言えば追い越しのためのはみ出し禁止)の規制がある場所では、狙ったように取り締まりをやっていることがある。当然だけどセンターラインが黄色いところでは追い越ししないようにね。

給油は早めに

夢想平
根室半島の付け根にある夢想平。マイナーなスポットは未舗装の道の先にあることが多い。大自然の中は、ヒグマの生息域にも近いことを忘れずに

人口が少ないから、ガソリンスタンドも少ない。場所によっては、本州での高速道路なみにガソリンスタンド間の距離があることも。距離感覚がつかめないうちなど、「次の町に入ったら入れよう」なんて思ってると手遅れになりやすい。また、夜間営業をしているスタンドもめったにない。燃料計の表示が半分を切ったら、ガソリンスタンドを見つけ次第給油しておこう。

知らない山道に入りすぎないように


せっかく北海道に来たんだからと、より山奥へ入っていくのはいいけれど、万一林道の奥などで脱輪したり、パンクしたら大変。クルマはめったに来ないし、携帯だってつながらない。おまけにヒグマだっているのだ。つい最近もヒグマに襲われた事故が報道されている。地図やナビに出ていない道、悪路などでは無理をしないように。
キタキツネ
釧路湿原近くで見かけたおもらいギツネ。人なつっこくても、エサをあげたり触ったりするのは厳禁!

それともう一つ、クルマとは関係ないけれど、いくらきれいな水でも、北海道では生水は飲まないように。道内全域で、病原寄生虫のエキノコックスが確認されている。これは一度感染したら、10年近くの潜伏期間ののちに肝臓などに重い障害を引き起こすというもの。治療は手術による切除しかないとか。感染源はノネズミやキタキツネとされているから、その意味でもおもらいギツネは触ったりしないように。手にエキノコックスの卵が付き、口から入ってしまう可能性があるのだ。また、あんまりいないと思うけど、野イチゴなども気軽に食べないこと。実は、僕は10年ほど前に道東へ行って、そんなの忘れてエゾクサイチゴの実をたくさん食べてしまったので(おいしいんですけどね)、今もちょっと不安なのだ。

■夏の北海道を走ろう! 計画編
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