ゴールデンウィーク、台湾旅行を計画されいる方も多いことと思います。台北中心の旅も楽しいでしょうが、ちょっと遠出してみてはいかがでしょうか。今回は、台北と花蓮を往復している観光列車を紹介します。
花蓮は、台湾東部の最大の都市。太魯閣峡谷や蘇花公路などの起点でもあり、日本人にも知られている場所です。豊かな自然に囲まれて、大理石や花崗岩、セメントなどの加工工場も立ち並んでいます。切り立った崖を通るのもスリル満点。海に出れば鯨やイルカにも会える。大自然だけでなく、心豊かな人々も魅力的で、田舎くさいけどほんわかした感じです。今でも先住民の阿美(アミ)族が住んでいたり、とにかく、都会の喧噪を忘れられ、なごめる場所とも言えるのです。あ、海鮮料理も台北よりも少々安く、おいしく食べられます。
そんな花蓮へノンストップの観光列車が走っており、観光局の招待で乗ってみました。
出発は台北火車站(台北駅)。台北朝7:50発、花蓮11:22着で往復チケット大人NT$999。台湾の準特急と言われる「呂{クサかんむり+呂}光号の椅子を新品にした車両で、車両の外側には阿美族や自然などのシールが貼られています。2000年末くらいから運行が開始され、その時のニュースでは車掌さんが阿美族の衣装を着ている、というものだったので、楽しみに乗り込みました。実際は、ふつうの車掌さんでした。ちょっと残念。
車掌の陳さん
この日は平日だったので9両編成。休日はもう少し長くするそうです。1号車だけがビジネスクラスで、ゆったりシートの他にカラオケルームも利用できます。このビジネスクラス利用だと、片道プラスNT$400です。電子レンジや冷蔵庫、ミニ流し台もついているので、グループの貸し切りが多いとか。
何は無くともカラオケ
食堂車も5号車にあり、飲み物やサンドイッチ、レトルトの焼きうどん、スパゲティなどがあります。お弁当(NT$100)もありますが、前日までの予約制。予約制だからといって、特別な弁当ではなく、なんでもない弁当です。だから列車に乗る前に、台北駅の売店でNT$60の駅弁(味は1種類のみ)を買う方がまだ台湾チックです。各車両の連結部分には給湯機もあり、自由に飲めます。
日本の観光列車とは違い、座席が窓に向いていたり、お座敷だったりといった気の利いた趣向はありません。車窓には外側に貼ったシールがあるので、場所によってはせっかくの景色も見えません。また、最後部車両のデッキにも出られないので窓越しに過ぎ行く線路を眺めるだけです。という具合に、観光列車とはいうものの、実際は全席指定でゆっくり行ける列車、というものでした。もう少し、観光列車というだけの付加価値を付けた方がよいのではないでしょうか。
※最終ページにもありますが、予約は勝美旅行社が電車のチケットプラス宿泊や鯨ウォッチングツアーなども手配してくれます。(日本語でOK。TEL:02-2562-5025 e-mail:abitpe@ms11.hinet.net)