プリンスを虜にしたビーチリゾート

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イギリスのサマータイムはブライトンで満喫!
初夏の陽射しに輝く海、爽やかなシーブリーズと新鮮な空気、そしてお洒落な海岸の街…。

ロンドンのヴィクトリア駅から電車で約1時間南に下った所に、イギリスで最も人気が高いビーチリゾートのブライトンはあります。日本で大ヒットした1971年の懐かしい映画『小さな恋のメロディ』で、主演のマーク・レスターとトレーシ・ハイドが演じる小さなかわいい恋人達が、夏休みを待てずに遊びにやってきたビーチがこのブライトンの浜辺です。

今回は、19世紀のイギリスの皇太子(後のジョージIV世、在位1820-1830)がこよなく愛しイギリスのコート・ダジュールと人々に言わしめた街、18世紀から19世紀にかけて王侯貴族やお金持ちが夏のひと時を贅沢に戯れた街、この魅力的なブライトンと異国情緒たっぷりのロイヤルパビリオンを前編後編に分けてご紹介します。今年の夏のホリデーにイギリスを考えている方、ブライトンを抜きにしてイギリスのサマーホリデーは語れませんよ。

小さな漁村からインターナショナルなビーチリゾートに

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町の観光スポットの1つ、ブライトンピア
その昔、ブライトンはブライトへルムストーン(Brighthelmstone)という名の小さな漁村でした。それが1753年にラッセル博士が海水浴に付いて書かいた本を出版し、その中で塩水と塩分を含んだ空気が健康に非常に良いということ述べた事で、ブライトンは人々の注目を集めるようになり、保養地にも認定されました。

さらに時の皇太子(後のジョージIV世、以下略して皇太子)は、1783年にこの地を初めて訪れて以来、ブライトンをすっかり気に入ってしまい、19世紀の始めにはオリエンタル趣味を多く取り入れた豪華な夏の離宮ロイヤルパビリオンを建てました。

その事はブライトンの名前をヨーロッパ中に知らしめる事となり、ロンドンの上流階級の間ではブライトンを訪れる事が流行となり、また競ってブライトンに別荘を建て始めました。そしてヴィクトリア朝時代に入ってもその人気は衰えることなく高級リゾートとして発展していきました。

現在ではお金持ちの高級リゾートと言うよりも、若者達に人気の高いお洒落でロマンティックなビーチリゾートとして一年中観光客で賑っています。そこには、お洒落なカフェやレストラン、モダンアートギャラリー、高価なジュエリーやアンティークショプ、デザイナーズブティックなどが建ち並びハイセンスなショッピングを楽しむ事もできます。

またセレブにも人気の高い豊かな自然の中での生活の場、そしてコンファレンスなども頻繁に行われるビジネスの場としてなどマルチ感覚のリゾートとしてもその機能を果たしています

石ころの浜辺と鋳鉄の列柱を海底に打ち付けたピア(桟橋)

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火災で焼け落ちたウェストピア
ブライトンの浜辺は、夏になると沢山の観光客や若い恋人達が押し寄せ、あちこちで海鳥が巣を作ったような光景が見られます。ここの浜辺はガイドがイメージするような砂浜ではなく、ペブルビーチといって洗い流されたハマグリ大の石ころを敷き詰めたような浜辺です。よって歩きにくく、すわり心地もあまりよくありません。でも、寝転がると、石が体のツボを適度に刺激して気持ちが良いような気もします。

またこの浜辺には観光スポットの2つのピアがあります。1つはブライトンピア(ウエストピアが焼けるまではパレスピアと呼ばれていた。)です。このピアは海に向かって500メートル突き出したピアで、ヴィクトリア女王時代の華やかりし頃の姿を元に復元されました。

ピアから見たブライトンの海岸通りはなかなか美しく絵になる光景です。建物内は、カフェやレストラン、ゲームセンターや遊園地などがあり、もっぱら観光客を相手にしたレジャーセンターになっています。もう1つのピアはウエストピアです。このピアは近年までヴィクトリア朝時代のオリジナルの姿を残していましたが、老巧化が激しいため1975年から閉鎖されていました。その後復活の計画もされていましたが、2002年に残念ながら火災で焼けてしまいました。現在はその残骸、海底に打ち付けた鋳鉄の列柱とその骨組みのみが残っているだけです。

貴重な資料館、フィッシングミュージアム

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フィッシングミュージアム内部
ブライトンピアとウエストピアの丁度真中に位置する浜辺にはフィッシングミュージアムがあります。ここでは、16世紀のブライトンがまだブライトヘルムストーンという漁村だった頃から1960年に廃止されるまでのブライトンのフィッシングに関しての歴史を貴重な資料と共に紹介しています。


お洒落なショッピングエリア

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ブライトンのお洒落なショッピングエリア、ザ・レーン
ブライトンの海岸の近くにザ・レーンというショッピングエリアがあります。このエリアは迷路のように細い路地が入り組み、そこには高価な宝石店、アンティークショップ、お洒落なカフェやレストランがひしめき合うように建ち並び、地中海リゾートの島にある繁華街のような感じがします。この辺には美味しいシーフードのレストランもありランチタイムのひと時を過ごすのに最適です。

後編では、いよいよこの離宮を抜きにしてブライトンは語れないという、ジョージIV世が建てたロイヤルパビリオンをご紹介します。
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