イルカが人に会いに来るモンキーマイア

毎朝、私たち人間に会いに野性のイルカがやってくる。そんな岬があります。

1964年のある日、その岬で1人の女性と1頭のバンドウイルカとの出会いから始まった“人間と野生イルカのコミュニケーション”は、40年以上もの歳月を経ても変わらずに、今も続いています。

その場所は、西オーストラリア州の州都・パースから北へ約850km、世界遺産に指定されたシャーク・ベイ(湾)の中心とも言える『 モンキーマイア 』。遠浅で透き通った水を湛えた美しい海に面した小さな町です。

湾に突き出た岬の先端部分に位置するモンキーマイアは、町といっても自然の真っ只中にただ一軒の宿があるだけ。すぐ近くには、「世界遺産の絶景ビーチ」でもご紹介したシェルビーチもあります。そんな人の手がほとんど入っていない場所だからこそ、野生動物達が人を恐れずにやってくるのです。

愛くるしい目をした野生のイルカ達に会える岬、モンキーマイアへご案内いたします! 日本の春から秋にかけてベストシーズンを迎えるので、GWや夏休みの旅行にもおすすめです。

美しい海が目の前に広がるモンキーマイアのビーチ

イルカは本当に毎日やってくる?

野生のイルカが決まってやってくるのは
限られた場所だけ

「イルカに会えると言っても野生なわけだし、来ない日だってあるんじゃない?」

野生のイルカに会うために遥々出掛けていくのですから、これが一番気になるところ。せっかく行ったのに来なかった…ら、かなりツライものがありますよね。でもそんな心配は、モンキーマイアではほぼ無用。ここには限りなく100%に近い確率で、毎日イルカ達がやってくるのです!

1982年に本格的なリサーチを開始してからイルカが来なかったのは、サイクロン(台風)等による悪天候の日などのほんの数日だけ。やってきたイルカに餌を与えているといっても、とても彼らのお腹がいっぱいになるようなものではないので、それを目当てだけにやって来るとは考えにくいのですが、それでもほぼ毎朝イルカ達は現れるのだそうです。


モンキーマイアにやってくるイルカは現在13頭

イルカ達は毎朝、7時頃から正午くらいにかけて、モンキーマイア唯一の宿『 モンキーマイア・ドルフィン・リゾート 』前のビーチへやってきます。現在やって来るのは、13頭のイルカ達。うち4頭が雌で、皆1960年代初頭に最初にやってきたイルカの子孫だとか。

だいたい8時頃にやって来るケースが多いため、この時間になるとリゾート宿泊客はもちろん、ツアー客らも入り混じり、大勢の人たちがイルカがやって来るのを待ちます。ビーチは遠浅で子供でも十分立てる程度の深さ。これではイルカの胴体が砂地に摺ってしまって泳げないのでは?と思うほどの浅瀬なのですが、人間が足を水に浸して立っているすぐそばまで、イルカのほうから近寄ってくるのです!

次のページでは、モンキーマイアへの道のりとその魅力、そして実際に体験したイルカとの触れあいを見たままにお伝えします!