NYネイルサロンの舞台裏~前編に続き、ネイリストの平賀昭子さん(通称アコさん)にインタビュー。今回は、ソーホーのバニヤンシティースパ(Banyan CitiSPA)で働いてみてわかったNYネイル業界の現状や、ネイリストの舞台裏を語っていただいた。

ネイルにさえ自分のスタイルを大切にするニューヨーカー

スパ入口
ソーホーのメインストリートに面する入り口からして雰囲気のいいバニヤンシティースパ
ガイド:
アメリカと日本でお客様の違うところはありますか?

アコさん:
日本のお客様は、比較的ネイリストの意見を聞いてくれるんです。「今回はこういった色にしたい」というお客様に、「では、こちらの色にいたしましょうか?」などと私たちがアドバイスをします。それに対して、アメリカ人は最初から自分のスタイルがあるから、私たちのお勧めしなくてもOKです。「シュガーダディー(半透明のピンク)でお願い」と、お客様の方から色指定してくることもあります。

あと日本では、お客様からのサービスの需要というのは、アクリル(付け爪)をつけたり、デザインを重視のところが、どの地域にいってもほぼ同じなのですが、NYだとエリアによって違います。土地柄で人種や客層がかたよるのでサービスの需要もかたよるんです。マンハッタン以外のエリア、ブルックリン、クィーンズやブロンクスは、地域的にラテン系や黒人のお客様が多いからか、日本と同様にデザインされたものを好みます。そういった意味では、やりがいがありますね。

マンハッタン(ハーレムを除く)のサロンでは、ナチュラル思考の強い人が多くて、爪もギリギリまで短くカットして伸ばしていませんし、あまり派手なデザインを好みません。たとえばフレンチネイルだと、先端の白い部分がブルックリン、クィーンズやブロンクス、マンハッタンでもハーレムになるとカーブしていて太いのですが、ここでは細いんです。つまり白い部分が細いラインの状態で入っているというのがマンハッタンのスタイルですね。デザインはベーシックを好み、速さと的確な仕事をネイリストに求めているようです。違った意味でマニキュアにこだわりを持ったお客様が多いのでしょうか。

あと気になるのは、アメリカ人は日本のお客様よりもペディキュアに足を運ぶ人が多いせいか、日本のお客様に比べると、爪にカビが生えてる人を多く目にします。

ガイド:
白癬菌ですね?

アコさん:
放っておくと、ひどくなることもあります。次第に爪が白くなったり、さらには茶色になったり、最後には黒っぽくなってしまって、爪がポロリとはがれ落ちることもあります。治療するようにお勧めしても、あまり気にしていない様子だったりします。うちのサロンは衛生には気を使ってますが、サロンによっては衛生のキチンとしていないところがあるので、そこでカビに感染したりするという話も聞きます。

いよいよネイリストの苦労話は次のページへ。