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NYで活躍中の日本人コメディアン~前編

NYのコメディークラブで人気沸騰中の日本人コメディアンにインタビューさせていただいた。彼に言わせると、笑いに国境はない!?

執筆者:溝口 弘恵


日本人でありながら、ネイティブスピーカーばかりが英語で喋りまくるスタンドアップコメディーの世界で活躍するコメディアン小池良介さん。彼の素顔は、とっても気さくなビジネスマン?だけどやっぱり魅力的で、面白い男性だった。インタビューの途中ブロードウェイ・コメディークラブでは、彼のステージを楽しませていただいた。

<記事index>
  • 初めて生で見たお笑いはアメリカのコメディー…前編p.1

  • 禁欲する日本人コメディアン…前編p.2

  • 英語ができなくてもコメディーはできる?…前編p.2

  • アメリカのコメディアンは一人ぼっち…中編p.1

  • コメディアンやりたい人はアドバイスなんて聞かなくてもやってる…中編p.2

  • 笑えないのは知らないから?…中編p.2

  • アメリカのコメディアンはノミの心臓?…後編p.1

  • 給料は社長並み?!…後編p.1

  • 日本人がアメリカのショービジネスに欠けているのは交渉術!…後編p.2


  • 初めて生で見たお笑いはアメリカのコメディー

    RIO
    登場しただけで笑いをとっていた小池さん。空気を読むセンスは鋭い。
    ガイド:
    なぜアメリカのコメディーを目指したのですか?

    小池さん:
    愛知県出身だったため、日本では漫才や落語などのお笑いに縁がありませんでした。日本のお笑いを実際に見たことがなかったんです。だから最初に生で見たお笑いというのが、LAで見たスタンドアップコメディーでした。

    どんな人がやっていたのかは忘れたのですが、ネタを一つだけ今でも覚えているんです。『自分が車を駐車場に止めようとすると、いつでも満車。それでも車椅子のパーキングは空いているんだ。もちろん、空いていてもそこには駐車できない。悔しいから、夜のうちにパーキングのすべてに車椅子の絵描いたんだ』って、オチがすごいって言ってる訳ではないんだけど、彼が話してる瞬間に、車椅子の絵を描いてる姿がビジュアルでパーッと浮かんだんです。コメディーってすごいなぁ~って思いました。つまり、育った環境からか、単純にコメディーはアメリカのものしか知らなかったわけです。

    ガイド:
    ではアメリカのスタンドアップコメディーってどんなものなのでしょう?

    小池さん:
    笑いばかりの楽しい雰囲気ではないかもしれないですね。どちらかといえば、緊迫しているって感じです。客は、笑いよりもショックを受けること、つまり刺激を求めてやってきます。だから、やってる内容も過激だし。以前に、客が乱闘騒ぎになったのを見たことがありますよ。そもそもコメディークラブにバウンサー(用心棒)がいるんだもの(笑)。なぜに?って思いますよね。コメディークラブに来て、酒飲ませておきながら静かにしていろなんて、『酒飲んで酔っ払うなって』言ってるのと同じことなんです。

    さて日本人コメディアンの英語力はどのくらい?次のページへ。
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