タイムズスクエアは煌びやかなブロードウェイのギラギラしたネオンの裏で、もう一つの顔を持つ。それは、ストリップ劇場やエッチなビデオが売ってるセックス産業。ジュリアーニ・ニューヨーク市長は、いよいよ法の目を潜って営業を続けているセックス産業を潰しにかかる計画だ。
何気に、この辺りのビデオ店に入るとディズニーやハリウッド映画が入り口に並べてある。ビデオにつられて中へ入っていくと階下の裏側の棚などに置いてあるのは、裸の女性が恥ずかしい~姿のパッケージ。その上、大人のオモチャなども堂々と陳列されている。
今までの法律によれば、40パーセントあるいはより少ない数量のアダルト商品が売られている場合には、店は成人指定として定義されなかった。だが今回ジュリアーニ市長は検査官を使って成人指定の店を判断するという改定案を提出した。
実はストリップクラブらしきゴーゴーバーも法の目を潜ってセックス産業とみなされないまま、まるでプール・バーのように平然と敷地面積を分け与えられていたという店もある。
ニューヨーク州の高等裁判所は1999年12月から60-40区域をセックス産業の営業を許可しない特別指定区域としている。1998年にも民家・学校・礼拝堂などの周辺にセックス産業の営業を許可しない法律を制定している。
だが私は、性という人間の本能を抑制する権利がジュリアーニ市長に委ねられているというのも納得がいかない。人間の欲求の一つとも考えられる性欲を満たすために合法的に行っていた店を潰してしまうと、今までこういった施設で満たされていた人々の性欲のやり場がなくなり、性犯罪が増えるのではないか?極端な話、勢い余ってレイプなどが横行する可能性だってある。
更には、そのセックス産業によって収入を得ていた人々の権利はどうなるのだろう? 他の仕事を保証するのだろうか。生活のために生きるために、その職業を選
んでいる人の事も考えるべきではないだろうか。
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